「TOEIC でまた塗り絵しちゃったよ~」
試験終了後の帰り道で頻繁に聞く会話です。
TOEIC L&R の世界では、正答が分からなかった設問を適当にマーキングすることを塗り絵と呼びます(もはやTOEICだけのものとは思いませんが)。
ちなみにこのぬり絵、公開テスト直前の説明でも正式に推奨されています。
塗り絵は、流石にヤマ勘だと正答率は運否天賦ですが、その率を1%でも高める術は無いのでしょうか?
方法① 塗り絵(= マーキング)は雑で良い
先ず塗り絵をするにしても、丁寧にマーキングをする必要はないということを認識すべきでしょう。
TOEIC L&Rに限らずですが、この手のマーキングの解答用紙は「縦に線でピっ」とかで書かない限り、きっちりと読み込んでくれると言う事実があります。
私もTOEIC L&Rの勉強を始めてからこの事を初めて知りまして、早速次の公開テストで試したところ普通にスコアが出ていましたので間違いありません。
(= 極端に低いスコアということはありませんでした)
従いまして、いくら塗り絵をするとしても、1秒たりとも無駄にすること無く、パパパっとマーキングし、余った時間で少しでも問題文なり選択肢に目を通すことが求められます。
塗り絵にも質があるということです。
30問を残してしまったら、何とか30問全てを塗り絵すべく、1秒でも早くマーキングすべきです。
正直見た目はよくないかもしれませんが、990点にしろ10点にしろ「マーキングが汚いスコア」とは言われませんし、分かりませんからね。
方法② 設問・選択肢が短いものから塗り絵スタート
方法①で触れたとおり、マーキングの時間を短縮することで、設問・選択肢に目を通す時間が多少生まれます。
この時間を1秒たりとも無駄にせず、但し全く内容を理解しない上で塗り絵をするには、設問・選択肢が短い問題・設問から始めることが理想でしょう。
実際の塗り絵をしなくてはならない状況を考慮すると、短いものを選ぶ余裕すら無いのが本音なんです。
しかし、問題文を読むのに1秒、設問に1秒、選択肢に1秒を費やしたとして、正答率が最も高くなるのは「文章量が少ない問題」しか有り得ません。
ここまでくるとどこまでが塗り絵でどこまでが塗り絵で無いのかという議論に発展しそうですが、前述のとおり塗り絵にも質がありますから。
なるべく多くの情報量を抱えた上でマーキングをしたいところです。
分かりやすい例としては、問題文・設問・選択肢をそれぞれ1秒ずつ費やして目を通した結果、問題文に書いてある単語が、そっくりそのまま選択肢に使われている場合は不正解の可能性が高い (= 引っ掛け) ということから、その選択肢を排除することが可能になりますよね。
これを実践するには設問・選択肢が長いものは不可能ですので、まずは短文のものから手を付けて塗り絵をしましょう。
文章量が多い・少ないというのは瞬時に見た目で判断がつきますからね。
方法③ パラフレーズ問題を優先的に解く
TOEIC L&R Part 7 のMP (= Multiple Passage) では、パラフレーズ問題(*)が平均して2 ~ 3問出題されます。
(*) 文中に登場する単語は 次の選択肢のどの単語の意味に近いか?と言う問題。
この問題は塗り絵にしてしまうにはあまりにも勿体ありません。
もちろん、前後の文章をじっくり読んでいる時間は残されていませんが、5秒、いや3秒でいいので目を通してみることで、正答の精度がグッと上がるはずです。
しかし、パレフレーズ問題に採用されるような単語ですので、広く一般的な意味では使われていない傾向があり、本当の意味を把握するには頭から読み解く必要があるとは思いますが。
但し、中には簡単な問題も多く、とりわけNo. 190からNo.200のラスト10問(= MP問題 x 2)のパラフレーズはそんなに難しくない問題が多い傾向にあると思います。
最悪、時間が5分を切った時点で (= 14:55 になった時点で)、Part 7 のMPまでページをめくり、パラフレーズ問題があるかどうかを確認し、あれば10秒だけ考えてマーキングするくらいの心持ちでいたいものです。
方法④ 受け身が使われている選択肢を選ぶ
TOEIC L&Rの公式本にも正式に記載されていますが、TOEIC L&Rの問題を作成しているETSは、引っ掛けの選択肢を意図的に作成している事を公言しています。
ただ、私のように毎回TOEIC L&Rを受験していようなヤツから言わせますと、その「意図的に作成している引っ掛けの選択肢」は、いかにもな選択肢になりすぎていて逆に分かりやすかったりするのですよ。
例えば先述しましたが、問題文で使用されている単語がそのまま登場している選択肢だったり、”He got some advice.”のような一見フツーの選択だったりです。
本文を読んでいない上で正答を導き出す為には この法則を逆手に取る必要が有ります。
つまり、本文で登場しておらず、且つ主語がモノで受身形になっている選択肢などが正答になり易いと言うことです。
塗り絵をしている状況ですと、そもそも本文を読めていませんから照合不可能ということになります。
従いまして、この方法を活用するには、やはり1秒でも早く他の設問をマーキングし、1秒でも多く問題文に目を通すなど、塗り絵の質を高めることが求められますね。
方法⑤ 数字・時間の選択肢は本文に無いものを選ぶ
これは正直、確率が低いです。正答の確率が低いと言う事ではなく、TOEIC L&R パート 7 で数字・時間の問題が出題される可能性が低いと言うことです。
仮に出てきたら、問題文に登場していない数字・時間を塗り絵しましょう。
恐らく本文の中で、「フライトはその日の前日にリスケした」とか「その時間の2時間後に打合せをしましょう」のようにプラスアルファの要素が付け加えられており、額面どおりの解答では不正解になってしまいます。
最近では問題文に複数の数字・時間が登場することが頻繁にありますので、何とも言いがたいのですが正答率は 若干 上がると思います。
そもそも問題文も何も見ない上でマーキングするから塗り絵なのであって、1秒でも設問や選択肢を読むとそれは塗り絵では無いとも言えます。
が、塗り絵をするのにも時間が要ります。
その時間を有効に使えば、正答を一問でも多く稼ぐことが出来、スコアの + 5点に繋がることに考えます。