「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー②

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー②

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」を購入しましたので使ってみた感想・レビューを書いていきたいと思います。

 

全3回の記事のうちの2つ目です。

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー①

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー② (この記事)

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー③

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の使い方

まずは「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の使い方についてです。

模擬試験ですので基本的には解いて答え合わせということにはなりますが、私は以下のように使用するのがオススメかと思います。

 

1. 「模擬試験時間2時間」 + 「答え合わせ1時間」をフルに使える休日を確保する(仕事がある日はおすすめしない)。

2. 自分にとって最適な勉強場所を確保する (多少の雑音があるカフェが良いという人はそれでも可)。

3. スマホではなくストップウォッチなどで2時間を計る (電話・メールの類から距離を置くため。スマホを使うなら機内モードを使うのがおすすめ)。

4. TEST 1 を本番さながらのように解く (解答に自信がない問題についてなるべく多く記憶する)。

5. TEST 1 を解いた日のうちに答え合わせを行い、間違えた箇所のみ解説を読む。

6. 間違えた理由について分類する (単語を知らなかった・単語を聞き取れなかった、など)

7. 翌日以降、正解していた問題について解答・解説を読む (偶然 正解していた可能性も多くあるため)

8. #1に戻り、TEST 2 の準備に移る。

9. その後、2周目に入るかどうかを検討する。

 

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」に代表される模擬試験は「何周すべきか?」論がついて回ります。

個人的には、問題を見た瞬間に解答が分かってしまう、もっと言うと問題を見た瞬間に解答の選択肢まで全て頭に浮かんでしまう時点でストップすべきかと思います。

その頃には、「TOEICを解きまくる快感」は得ているかもしれませんが、頭で考えるということを止めてしまっている状態にあると言えます。

 

なお、Twitterのフォロワーさんから聞きましたが「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」は以前に韓国で出版された模擬試験の内容がそのまま使われているそうです。

それについて、ETSにクレームまがいのことをしている人もいるようですが、そう人たちは放っておきましょう。

 

「何周するか論」に関連しますが、仮に一度解いたことがある模擬試験だとしても、TOEICにおいては様々な活用方法があります。

例えば、

 

1. Part 3, Part 4について、「最初に解いた時は先読みをして解いた」が、「二回目に解く時は先読みをしないで解く」

2. Part 5, Part 6 について、「最初に解いた時は正答だと思った時点でマーキングをしていた」が、「二回目に解く時は必ず最後まで読むようにする」

3. Part 7 について、「最初に解いた時は題材を全部読んでから問題に移っていた」が、「二回目に解く時は先に問題を読んでから題材に移る」

 

などなど。

自分の中で「負荷」の尺度を変えることができるのはTOEICのいいところだと思います。

#1 で言うと、Part 3, Part 4 で先読みをしない方が遥かに負荷が高いため、いいトレーニングになること間違いありません。

参考書・模擬試験はその人の使い方によっていくらでも活用することは可能です。

 

【関連記事】 参考書・教材を批判するのではなく、使いこなせいない自分を責めよ

https://toeic-eigo-blog.com/archives/10305
 

 

 

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の難易度

では続いて「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の難易度について。

結論から言いますと、そこまで難しくない平々凡々な公式問題集かと思います。

 

ここ最近の公式問題集は難易度が低下してきていると言われていますが、「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」もそれを踏襲しているような気がします。

理由としては、さらにTOEICの門戸を広げるためではないでしょうか。

 

ただ誤解してほしくないのは、「本番より簡単な模擬試験だから、これで600点取れれば本番で700点取れる」ということではないと思います。

ETSは試験レベルの個体差を極力な無くそうと努力しているようですが、それでもいわゆる簡単な回と難しい回があるくらいです。

 

内容的には本番と同じものと捉えておくのが良いでしょうし、実際そうだと思います。

単語の難易度としては、“move forward with” “deliberately”などはビジネス英語として仕事で使っている人も多い英単語が登場します。

 

一方で、“at the helm of”や”work ethic” “taupe”など私も使ったことがない表現も見受けられましたが、直接問題とは結びつくものではありませんでしたので問題ないでしょう。

TOEIC初心者はもちろん、まだ新形式TOEICを受験したことがない人にとってもちょうど良い模擬試験かと思います。

 

【関連記事】 TOEIC(R)テスト 出題形式一部変更を発表 【第210回公開テスト(2016年5月29日)より】

https://toeic-eigo-blog.com/archives/9578
 

 

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の解答・解説の質

では次に「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の解答・解説の質について書いていきましょう。

抜群の安定感だと思います。

 

問題文の日本語訳、題材の日本語訳、さらには選択肢の日本語訳などはしっかり揃っています。

解答・解説冊子内の色合いもブルーで統一されており変に目がチカチカせず分かりやすい配色が組まれています。

(参考書・模擬試験によっていはハイライト箇所が多すぎて、何を強調したいのかわからなくなってしまうものもあります)

 

また、問題文中に登場した英単語・英熟語の意味についても多く記載されています ↓

公式TOEIC Listening & Reading 問題集1

加えて、間違えの選択肢についても日本語訳がついていたりと、正直贅沢すぎる解答・解説だと思います。

TOEICを始めたばかりの初心者、もしくは英語を勉強し始めた初心者の人にとっては、「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」は最高の一冊だと思います。

 

しかしながら、ここまで丁寧に解答・解説が構成されてしまうと、自分自身で答え合わせの方法を考えたり、辞書を引くことなどをしなくなってしまうデメリットもあると思うのです。

必要最低限の情報は盛り込まなくてはならないと思いますが、プラスアルファの部分をどこまで記載するか。

 

意外にこれは難しい線引きでしょう。

「学習者は電子辞書も用意する必要なく模擬試験を受けることができる」というのは学習者からしたらメリットのように思えますが、目的であるTOEICスコアの向上、ひいては総合的な英語力の向上に繋がらなければ意味がありません。

 

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」に限らずですが、便利であればあるほど本来培えるはずの何かを失ってしまうことがあるのも事実だと思います。

さて、次の記事では「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」をおすすめな人・おすすめでない人についてレビューを書いていこうと思います。

 

 

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー①

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー② (この記事)

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集1」の感想・レビュー③