キクタンを買いました。
TOEICで登場する単語・熟語レベルですと、ほぼほぼ全て頭に入っているとは思いますが、今回買ったキクタンは「990」をターゲットにしている単語帳です。
久々の単語本レビューですので気合い入れていきたいと思います。
従来の参考書と同じく全3回の記事に仕上げます。
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の感想・レビュー ① (この記事)
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の感想・レビュー ②
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の感想・レビュー ③
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の概要
先ずはいつもどおり「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の概要をご紹介します。
こんな感じです。
名 称: 改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990
媒 体: 書籍 (単行本、ソフトカバー)
サ イ ズ: 縦 18.2 cm x 横 13.2 cm x 厚 2.0 cm
付 属 品:CD-ROM (3h34m, MP3ファイル、音楽用CDプレイヤーでは再生不可)、チェックシート(赤)
発 売 日: 2016年6月29日
出 版 元: アルク (http://ec.alc.co.jp/book/7016044/)
価 格 : JPY 1,600円 + tax
ページ数: 352 page
問 題 数:0問 (収録英単熟語数は1,120)
対 象 者:英語上級以上 (英検準1級、TOEICスコア730程度から) (公式HPより)
目標レベル:990点
内 容: TOEIC LRに登場する、990点取得に向けた英単語・熟語を学習する
立ち読み: 不可
視 聴: 不可
一応、その名の通り、昔から「音声を聞くだけで英単語を覚えられる単語集」として認知されています。
が、実際には聞くだけで覚えられることはありません。
もちろん英単語の暗記において、音声を聞くことは大変重要です。
かといって、「聞くだけ」で確実に暗記し、頭の辞書に保管し、いつでも取り出し可能な状態にする、というのはムリでしょう。
あれと同じですよ。スピードラーニング。
石川遼さんが広告塔になって、本人も使っていたようですが、いつかの全米ツアーでプレー中に大ブーイングを受けた際に、
「観客からの英語は聞き取れず、全く理解できなかったので大丈夫でした!」
と、本音を漏らしていたのが懐かしいですね。
そもそも、「単語の暗記」って定義が難しいんですよ。
「スピーキング・英会話の際に喋れるレベル」をもって暗記とするのか、TOEIC LRのような「英語のリスニング試験で聞き取れるレベル」、さらには「英語のリーディングで登場する単語を読み・理解出来るレベル」をそれとするのか。
たしかに、TOEICレベルのリスニング試験で聞き取れるレベルを目指すのならば、聞くだけでも効果はあるかもしれません (さすがに言い切れませんが)。
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の目次
では次に、「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の目次をみていきましょう。
単語本ですので目次もクソもありませんが、収録内容が大体想像つくのではないでしょうか。
Preface
本書の4大特長
本書とCD-ROMの利用法
Chapter 1 名詞:超必修240
Chapter 2 動詞:超必修112
Chapter 3 形容詞:超必修112
Chapter 4 名詞:必修240
Chapter 5 動詞:必修112
Chapter 6 形容詞:必修112
Chapter 7 副詞:必修48
Chapter 8 動詞句
Chapter 9 形容詞句・副詞句
Index
990点を目指すという割には、「超必修」ってことで基礎的な単語も収録されているのかと思いきや、この「超必修」は決して超簡単レベルの名詞、動詞、形容詞が収録されているわけではありません。
「超必修」と「必修」の違いが明確化されておらず、いささか理解に苦しみますが、大事だよと伝えたいのでしょう。
(トレーディングカードのスーパーレアとかレジェントレアとかに似ている気がします)
また、単語が全体の多くを占めます (Chapter 1 〜 7)が、熟語 (Chapter 8, 9)もそこそこ収録されています (144個)。
海外で働く私は、仕事で使えるような新たな英語表現を一つでも増やしたいと思っていますので、どちらかというと熟語が気になります。
「TOEICで出題される単語」 < 「自分の人生で生涯使える単語」です。
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」でできること・できないこと
それでは次に、「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」でできること・できないことについて精査してみます。
模擬試験でもなく、参考書でもなく、テクニック集でもありませんので、色々と限りはあって当然ですね。
<「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」でできること>
・ TOEIC 990点を取るために必要とされる英単熟語を知ることができる。
・ TOEIC LRに出題される(であろう)例文を読むことができる。
・ 米英加豪の英語音声を聞くことができる。
はい、まずは「できること」ですが、以上のとおりです。
色々と思うところはあるのですが、単語本ほどその人の使い方にカスタマイズしなくてはならない教材はないのではないでしょうか。
以前に以下の記事にて、参考書の言われるがままに学習するのは悪だと言い切りました。
【関連記事】 TOEICの勉強が楽しくない人の根本的な理由・原因
https://toeic-eigo-blog.com/archives/10756
この「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」においても、事細かに特長・利用法について記載されているのですが、まぁホント参考程度にすべきです。
この推奨学習方法であなたがTOEIC LR990点を取る保証はありませんし、取れなかったとしてもアルクは何もしてくれません。
私は英検1級勉強時代 (4年間)に、単語カードを山ほど作りましたし、「そんなの時間の無駄」という人もいました。
キクタンシリーズが継続的に人気があるのは、リスニングCDが秀逸でやる気を起こさせるような仕組みが施されているからだと思いますが、基本的にその使い方は学習者次第だと思います。
そして、「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」でできないことについても確認していきましょう。
<「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」でできないこと>
・ 「日本語 → 英語」ができない
いやもうこれだけでしょ。
そりゃあ模擬試験ではないので演習問題は解けないのは当然ですけど、日本語があってそこから英語を思い出させる仕組みがなくないですか?
キクタンって全部この構成なんでしたっけ?
常に「英語 → 日本語」だけですと、私の経験上、英単語は暗記できません。
何より暗記作業に飽きます。
さらに暗記に向けた「記憶の紐付け」が果てしなく弱いです。
私が自作していた2,000枚以上(1組100枚で、20組以上作っていたはずなので)の単語カードのメリットは、「英語 ⇄ 日本語」の暗記チェック作業がランダムにできることでした。
その点で言うと、キクタンはどちらも破綻していますね。
いずれにしましても、社会人がスキマ時間を使って、この「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」で暗記するとどんな感じになるかを今後も継続して試してみたいと思います。
次回の記事では、使い方、解説などについて見ていきます。
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の感想・レビュー ① (この記事)
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の感想・レビュー ②
「改訂版 キクタン TOEIC TEST SCORE 990」の感想・レビュー ③