このブログの読者様の中には40代・50代から TOEIC・英語の勉強を始められたという方が大勢いまして、ブログ立ち上げ当初から現在に至るまで、頻繁にメールのやり取りをさせて頂いております。
至極当然、物事を始めるにあたって年齢は関係有りません。
ただ、人生経験が豊富な40代・50代の人たちとやり取りをする中で気付いたことは、「20代・30代の英語・TOEIC 学習者とは明らかに異なる点」は間違いなく存在するということ。
大した人生経験も無い私が書くのは大変恐縮ですが、20代、30代とは異なる事実をまとめたいと思います。
10代、20代とは異なる事実① ドキドキ・ワクワク感で比較的不利
40代、50代の方々と TOEIC・英語のお話をさせて頂いていると、各々の夢でしたり目標をお持ちでいらっしゃることが分かります。
例えば、「ニュージーランドで1年間留学・遊学をしてみたい!」とか「字幕なしで映画を観てみたい!」とかですかね。
リタイア後のことを考えていらっしゃる方も大勢いらっしゃいます。
こういった目標設定は、英語学習を行う上で必要不可欠ですので、とても素晴らしく、健全ではあります。
ですが、 「本当にその目標・夢を達成したいのかな?」と感じてしまうことがしばしばあります。
他の人と比較した場合、前述したような目標は、決して40代・50代の人のみならず、10代・20代の人でも持っているであろうものですが、10代・20代の人の方が、より 夢・目標に対して「憧れ」や「希望」を見出しているような気がしてならないのです。
このことを、職場の上司 (男性・55歳 海外駐在歴6年) に話してみると、以下のような返事がありました。
「そりゃそうだ。40代・50代と10代・20代では、経験が違いすぎる。
年いった人は、楽しいことも嫌なことも色々と経験しちゃっているから、いまさら夢や希望って掲げても、トキメキみたいのがないわ。
現実を知ってるし、既に叶えた夢も多いから。あと、自分に出来ることと出来ないこともある程度分かっちゃってるからな。」
・・・なるほど、と思った次の瞬間、その上司は次の言葉で締めくくりました。
「だから、何にも知らない10代とかと比べて、40代・50代の人が 彼ら彼女らと同じドキドキ感を持つってのは、事実上不可能だよ。出来ることと言えば、その事実を認識しているかどうか。中には、現状に向き合わず、逃げまくっている人もいるけどな!」
この話には非常に納得しました。
物事を始めるのに年齢は関係ないと思いつつも、その人なりの経験があるわけですから、それを踏まえた上で、英語だったら英語の勉強に取組まないといけないってことです。
10代、20代とは異なる事実② 記憶力の衰えを理由にし「単語の暗記が苦手」とは言えない
これも40代・50代の方とやり取りをしている際によく言われるフレーズです。
「年齢のせいか、記憶力が下がってしまっているんです」
正直、私は40代・50代ではありませんので、「記憶力が低下している」ということを実感したことがありません。
ただ、10代の頃の自分と比べれば 記憶力の違いを表現することが出来るのでしょうが、それでも特に違いは無いと思います (あくまでも感覚的に)。
とすると、人って40代を迎えると記憶力が低下する生き物なのでしょうか?
・・・って、この話を進めてしまうと違う方向へ行ってしまうので、ちょっと置いておいて。
いずれにせよ、年齢と記憶力が反比例するか否かは私には検討することが出来ません。
ただ一つ思うことは、年齢を重ねれば重ねるほど、暗記をする時の「紐付け」がし易くなるのではないか、ということです。
「紐付け」ってのは、例えば “ambiguous” 「あいまいな」と言う単語を暗記する際に、経験値が少ない10代と比較して、40代・50代の人は「曖昧な発言」「曖昧な判断をする上司」「曖昧な説明しか出来ない技術営業の担当」のような例文が浮かんできやすいので、次に “ambiguous” を思い出す時の材料・要素とリンクしていることを指します。
“ambiguous”という単語を思い出す時に、その「引き出し」というか「紐」が多ければ多いほど暗記には有利でありますから、経験値が多い40代・50代の人の方が断然覚え易いということです。
一方で10代の人は比較的暗記するのが大変です。
例えば、”extravaganza” 「名. 派手なショー」という単語を暗記する際に、「派手なショーって一体どんなショーなんだろ・・・」って、イメージが湧きづらいと思います。
一方で、40歳50歳の人は、既に派手なショーへ行った経験しているから余裕でイメージ出来ます。
・・・まぁちょっと例えが下手くそでしたが、いずれにせよ40代・50代だからといって英単語・英文法・英熟語を暗記するのが苦手になるってのはちょっと違うと思います。
10代、20代とは異なる事実③ お金を使える立場にある
言わずもがなですが、40代・50代ともなりますと、使えるお金の額は学生時代のそれに比べて大きく異なります。
当然、一概に言えることではありませんが、学生時代と比較しての話です。
人によっては、借金をしながら勉強している人もいらっしゃるとも思いますし、夫婦共稼ぎでギリギリの生活の中勉強に励んでいる人も大勢知っている為、ここではあくまでも「学生時代と比較して」ということを強調したいと思います。
いずれにしましても、「無料で勉強」ですとか「なるべく安く教材を調達する」とかは基本的に考えなくても良いのです。お金の上手な使い方も年相応に熟知しているはずですからね。
にもかかわらず、英語を勉強する学生・10代・20代に触発されて、「お金を掛けずに勉強するぞ!」と意気込んでいる40歳50歳の方が散見されるのです。
言わずもがなですが、無料で勉強できる教材には限界がありますし、効率の点で言っても決して高効率とは言えない傾向が強い筈です。
ある程度お金を使える立場にいるということを再認識してもいいかと思います。
10代、20代とは異なる事実④ 使える時間に余裕がある
これは一見すると、10代 20代・学生の方が有利のように聞こえるかも知れません。
恐らく 会社・組織に属している 40代・50代の人であれば、それなりのポジションに就いていることが想像できますので、時間は限られているような気もします。
でもどうでしょう。
「自分の時間の使い方」に関しては、10代・20代なんかと比べますと、相当 卓越したものになっていませんかね?
つまり、自由な時間を作り出す為にしなくてはならないこと、何をすれば周囲の人に納得して貰い、自由な時間を確保出来るか、なんてようなことを自分で理解し、管理出来るようになっているのではないでしょうか。
一方で、20代の社会人などは 自分の仕事で手一杯で周りを見渡すこともなかなか出来ないでしょうし、自分の思うように物事が進むことはまずありえないと思います。
といった具合に、やや限定的なことではありますが、40代・50代の人には 「自分で操作・管理しやすい時間」が より豊富にあり、比較的余裕があるという見方も出来ます。
このことに気付いていない人もいらっしゃいますが、実は時間に関しても40代・50代の人の方が余裕があるはずです。
10代、20代とは異なる事実⑤ 英語・TOEIC学習を諦める必要がない
最後は正直、精神論です。
このブログの読者様より以下の様なことを言われたことがあります。
「Koさん、もうTOEICを勉強するのを止めようかと思います。私には無理です」
こういったことを漏らす方も何人かいらっしゃったのですが、止める必要は全くないと思います (キッパリ)。
理由は、まだ将来が定まっていない10代・20代と比べて、40代・50代の人の方が 定年退職後の趣味として海外に遊びにったり、永住したりと ある程度 将来をを俯瞰して考えることが出来るからです。
60代・70代を楽しく過ごせる夢を持てるではありませんか。
そりゃ一時的に止めたいと思ってしまうかも知れませんが、大丈夫です。
精神論かも知れませんが、少しずつ勉強していけばいいと思います。
私は、英語を生涯楽しめる・学べるものだと思っておりますので、少しくらいの挫折があったとしても 何の問題も無いと思います。
英語・TOEICの勉強を始めたのが多少遅かったとしても、そんなことは気にせずに、自身の夢・目標に向かって着々と勉強すればいいのではないでしょうか?
ということで、読者様とのやり取りに感じた事を中心にまとめてみました。
改めてですが、私は40歳~50歳で英語の勉強を始めたわけではありません。
従いまして、今回まとめた内容には実際とは異なることもあるかも知れません。ただ、40代・50代の英語学習者の人達と同じである点は、私自身も「英語を使いこなせるようになりたい!」と心から切望しているということです。
年齢は関係なく、同じ道を志す人間として、これからも一緒に頑張っていきましょう!