「仕事が忙しくてTOEIC L&Rを勉強する時間がなかなか取れません。」
よく頂くご相談の一つです。
この悩みに対する私の回答の一つのとして、「仕事中にTOEIC L&Rの勉強をしてしまう」というものがあります。
これまでに具体的な実践方法はs質問者様との個別メールでしかご紹介していませんでしたので、改めて記事として纏めてみたいと思います。
「仕事中に勉強」の前提
個別に相談している場合だと その人に合った勉強法をご紹介できますが、記事として一般論を書くとなるとそうもいきません。
私の商社マン時代のように毎日外出をする人もいらっしゃるでしょうし、現在の私 (= 二社目の外資系企業)の様に営業職でありながら 圧倒的に内勤が多い人もいるはずです。
前者は比較的自由度が高く、TOEIC L&Rの参考書や問題集をビジネスバッグに忍ばせて、こそっとカフェでも行けば容易く勉強出来ると思いますので、今回はあくまでも内勤の人が出来るような勉強法としたいと思います。
例えば営業事務・経理・会計・人事・開発・IT・受付や公務員・製造に携わる方・接客業もその範疇に入るかなと思います。
単語!単語!単語!
まず、TOEIC L&Rを勉強するといっても、どのPartの何の対策をするかを決める必要があると思います。
当然ながら「Part 7 のDP (= ダブルパッセージ) 問題を自分のデスクに広げて解く!」なんてことは出来ません。
(隣のデスクとのパーテーションが高かったり、個別に部屋を貰っていたら話は別ですけどが)
従いまして、どのPartにも汎用性を持っている単語に焦点を当てるべきだと思います。
ということで、個人的な経験として最も効果が高かったのが単語の勉強・暗記です。
方法としては、普段から暗記をしている単語集の中から、自分がどうしても覚えられない単語をリスト化します。
そして、その単語をPost it に全て書き出します。
「1 Post it : 1単語」ですね。
日本語の意味は書かなくてもOKです。とにかく英単語を書きましょう。
そしてそのPost it を自分のPCのディスプレイやキーボードに貼る。
これで終わりです。
とにかく、仕事をしている最中に さり気無く 自分が覚えきれない単語を登場させるということがポイントです。
一見、勉強法なんて大袈裟なことをいえなさそうな感じもしますが、私はこの方法で英検1級単語を50個以上暗記することに成功しました。
(20営業日 x 約3か月 ≒ 60語)
暗記出来ない単語を書いて貼った時点では、当然その意味は頭に記憶されています。
しかし、仕事をしている中で頭からその意味が離れて行った時にPost it を目にした時には、恐らく意味を忘れてしまっているでしょう。
ここが暗記のチャンスとなります。
忘れている事を思い出そうと脳をフル回転で使っている時こそ、人間が記憶を脳に定着化する瞬間なんですので。
お気付きだと思いますが、ポイントは「いかにその単語の意味を忘れるか」です。
当然 日中は仕事に集中しているので、TOEIC L&RのことやPost it のことは次第に忘れていきます。
でも、自分の仕事スペース範囲内にその単語がある以上、否が応でも目に入ってしまうんです。
これを利用して1日1単語を暗記するというわけですね。
1日に5個も10個も欲張ってはいけません。
あくまでも仕事がメインですので、その中で自然とTOEIC L&Rを勉強することを演出させればいいんです。
周りから Post it を見られても「何かのメモ書きかな?」くらいにしか見られないことも大きいです。
【参考:外資系営業マン Koが使用していた単語本】
<英検1級対策>
<TOEFL対策>
<TOEIC L&R対策>
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さりげなく英字新聞のコピーをデスクに
私がもう一つ実践していた仕事中にこっそりする勉強法として、英字新聞をデスクにさり気無く置いて、ちょっとした瞬間に1記事を読むというものがありました。
英字新聞の記事と言っても長いものから短いものまでありますが、短いものでOKです。
そもそも、仕事中に長い記事を読んでいる時間なんて確保出来ないでしょうし、TOEIC L&R Part 7 を考えますと 短いくらいの英文を瞬間に読み上げる、いわゆる速読が求められている訳ですから、300語~500語くらいの記事で十分です。
私はジャパンタイムズやDaily YOMIURI (= 現在のThe Japan News) の短文記事を事前にコピーしておきまして、仕事の書類と混ざるようにして置いておきました。
コーヒーを一杯飲む時に片手に持ちあげて、如何にも仕事をしているような空気を出しながら2 ~ 3分で読むんです。
その時には意味が分からない単語があっても調べてはいけません。
あくまでも速読の勉強ですから。
精読の勉強の際にそういうことはすべきです。
本文の全体の意味を把握することに注力し、分からない単語が合っても全体の意味を理解することが出来るスキルを磨くべきです。
この勉強法は海外とのやり取りがない会社だとしても何ら問題は無いと思います。
「英字新聞を読むなんて勉強熱心だな!」くらいに思われるので寧ろプラスの評価を受けるかもしれません。
カバーを入れ替えてTOEIC L&Rの参考書を置く
次第にやり方が強引になってきました。
TOEIC L&Rの参考書を堂々とデスクの上に置いてしまいましょう。
そもそもTOEIC L&R = 英語力 と見なされている現代の日本ですので、こういったことをしても全く問題無い様に思います。
但し、実際に業務中に本を広げて勉強し出すのはどうかと思いますので、Part 5 やPart 6 の問題をささっと見て、頭の中で解くくらいのことしか出来ないと思いますが。
また、あからさまにTOEIC L&Rの参考書をデスクに置くことが出来ないようであれば、カバーをひっくり返すか、若しくは 業務に関係のある本とカバーを差し替えることをお薦めします。
私は、TOEIC L&Rではありませんが、英検1級本のカバーを差し替えて 常にデスクに置いておきました。
ちなみに単語本です。
業務中にふと思い出した単語があれば、その場で単語本を使って書き込みが出来る状況を創り出していました。
単語の意味くらいでしたら、スペースアルクでささっと調べればいいのでしょうが、その時に思ったことをテキストに書き込むことが出来ないのでやはりその場に単語本があった方が効果的だと思います。
TOEIC リスニングの勉強は?
私の経験上、内勤の人がTOEIC リスニングの勉強を業務中にこそっとすることは不可能です。
MP3やCD等の音源が無いとそもそも始まりませんので、いくらイヤホンを使ったとしても、その時点で不自然極まりないはずです。
かといって、わざわざ席を外してトイレや給湯室で聴こうとしても、集中なんて出来ませんし、そんな劣悪な環境では英語力の底上げなんて出来ません。
商社マン時代の私はカフェに立ち寄り、そこで普通にリスニングの練習問題をしていましたが、同様の事は内勤には適応出来ません。
これは割り切っていきましょう。
間違ってもスマホは見ない
内勤の方でありがちな・やりがちな勉強方法として、スマホのアプリで突如勉強し出すというものを聞くことがしばしばあります。
しかし、これは絶対に止めるべきです。
いくらスマホを使って勉強をしていても、周りからいい目では見られません。
逆に「あの人は何をしているんだ?」とマークされてしまいますので、今後も継続して仕事中にTOEIC L&Rを勉強したいようであれば尚更です。
本業にも集中できなくなりますし、あくまでも「こっそり」勉強することが重要だと考えます。
ということで、仕事中にこっそり出来るTOEIC L&R・英語の勉強についてご紹介してまいりました。
TOEIC L&Rが追い風である現在の日本ですので、日常業務で英語を使わない人だとしてもネガティブに見られることはないことを考えますと、もはや実践しない理由がありませんね。