おかしいぞ!?社員の英語力はTOEICで判断すべきでない7つの理由

おかしいぞ!?社員の英語力はTOEICで判断すべきでない7つの理由

人事担当の人「この人はTOEIC 900点だから英語は問題ないだろう。えーっと、現場の評価は・・・・・『海外関係の仕事ができない』って?? なんで?」

 

人事部のあなた、社員の英語力をTOEICのスコアで判断するのは100%間違っていますよ。

理由 1 : リスニングの音声スピードが超遅いテストですよ

人事部のあなた、知っていますか。

 

TOEICってのは、「実際に外国人と電話で英語を話したり、ミーティングの場で英語を使って打ち合わせをする際の英語の速度と比較して、1/3くらいのスピードでリスニングパートが実施されるテスト」です。

 

ちなみに 中国人やシンガポール人の使う英語のスピードは、TOEICの4倍くらい早い  (私の感覚で)。

<参考記事> 海外営業職の仕事内容【マレーシアへの海外出張】

 

TOEICリスニングレベルの英語を聞き取れたところで、実際に外国人の話す英語を聞き取れなければ意味ありません。

 

この事実、わかってます?

 

 

理由 2 : 逆にリーディングは超早く読まないといけないテストですよ

人事部のあなた、知っていますか。

 

TOEICってのは、「本来のビジネスの現場では、ゆっくりと読める、というか読むべき英文メールや英文仕様書をめちゃくちゃ早く読んで答えないといけないテスト」です。

 

TOEICが開始される前に「試験の注意点」たるものが音声で流れるのですが、そこでも「特にリーディングは時間が限られるので、急いで解きましょう」的なことをオフィシャルに言っちゃっているんです。

速読という概念もありますが、基本的に仕事で速読って使いますかね?

私が10年以上仕事で英語を使ってきた経験から言えることは、速読より精読の方が仕事で重要です。

 

この事実、わかってます?

 

 

理由 3 : テクニックで点数を稼げちゃうテストですよ

人事部のあなた、知っていますか。

 

TOEICってのは、「必ず正答にはならない選択肢があったり、過去に出題された問題が出たりとテクニックで50点〜100点くらいのスコアが稼げるテスト」です。

 

リサイクル問題と呼ばれる過去問題が出ることもあるんです。

設問に出てきた単語が選択肢に出てきたらそれは99%正答ではない、ってのは周知の事実。

ま、多少はいいかもしれませんが、コツ・テクニックで勝ち得たスコアを社員の英語力としては見れないかと。

 

この事実、わかってます?

 

 

理由 4 : メモ・書き込みが禁止されているテストですよ

人事部のあなた、知っていますか。

 

TOEICってのは、「本来のビジネスの現場では、電話している最中にメモを取ったり、会議中に議事録を書いたり、英語の書類を読むときに書き込みをするのが普通、というか求められているくらいなのに 『メモ・書き込み』が一切禁止されているテスト」です。

 

英語で会話しながら、次に話す内容をメモするスキルとか、電話口で相手の言っていることをメモりながら会話するスキルの方がよっぽどその人の英語力を表していると思います。

でも、TOEICでは そのスキルを「禁止行為」としています。

 

この事実、わかってます?

 

 

理由 5 : 文法問題が普通に出るテストですよ

人事部のあなた、知っていますか。

 

TOEICってのは、「本来のビジネスの現場では、伝えたいことをきちんと伝えることができればそれでよし、というかそれができないと価値がないので、文法がどうこうってのはどうでもいい要素にもかかわらず、がっつり三単元の”s”とかが問題になっているテスト」です。

 

私が英語を使用して仕事をしてきた中で、文法について指摘・ツッコミ・粗探しをしてきた人は基本的にはいませんでした。

理由は、「そこじゃない」からです。

でも TOEICでは「そこ」がスコアに直結します。

 

この事実、わかってます?

 

 

理由 6 : 不正解の箇所がわからないテストですよ

人事部のあなた、知っていますか。

 

TOEICってのは、「必死に英語を勉強して、いざ本番のTOEICを受け、スコアが戻ってきて、一喜一憂した挙句、『よし!もっとスコアを上げるよう頑張ろう!』と意気込んだとしても、どの問題を間違えたかを受験者に教えてくれないテスト」です。

 

全ては運営側の都合だと思います。

「この社員は800点で、長文リスニングのスコアが低いから、そこを勉強して仕事に応用させればいいな」とかって判断は、永久にできないのです。

また、ヤマカンで偶然正解したかもしれない設問の判断もつきません。

 

この事実、わかってます?

 

 

理由 7 : 試験問題を持って帰れず復習ができないテストですよ

人事部のあなた、知っていますか。

 

TOEICってのは、「試験内容を持ち帰り、できた箇所・できなかった箇所を見直して、復習に役立てようと思っても、そもそも試験問題を持ち帰ることが禁止されているテスト」です。

 

¥5,000強の受験料を支払ったにもかかわらずねぇ。

「理由 6」がダメならせめて持ち帰らせるべきです。

問題作成者も毎回問題を作るのが大変なので過去問を代用するのでしょうが、仕事ですから文句言わず、リサイクル問題なんぞに頼らず良問を量産すべきです。

というか人件費を上げて、もっともっと人を雇えばいいんです。利益出てるんだから。

 

この事実、わかってます?

 

 

人事部のあなた、社員の英語力をTOEICのスコアで判断するのは100%間違っていますよ。

5 件のコメント

  • ほんこれですな。
    TOEICなんかで評価しちゃだめよ。
    人事の人が翻せば良いのにね。

  • 海外在住長いです。一時帰国時に試しに受けたToeic sw のスコアが低く出てびっくりしました。swは話す書くの試験で、採点は人が行います。

    採点者は ”ETSの認定を受けた者” と書かれており、コテコテのカタカナ英語の有名塾講師が満点を取っていることから、おそらく日本人が採点しているかと。

    ネイティブからも、オックスフォードの英語試験の方が精度が高いんじゃないかと突っ込まれてます。

    ちなみに海外で翻訳と、エンジニアのリーダーを兼業していていました。妻もネイティブですから英語を話さない日はありません。

  • うーん、そうですね。言われてみればね。
    否定は決してできないので反論が難しいです。
    でも勿論ポジティブな側面も多いのでそちらを前向きにとらえて生きたいです。

  • こんにちは。Koさんのブログを最近になって読み始めた者です。
    私はこの記事のようなことを考えていたのですが、意外と日本のHRの方はそうは思っていないのですね。
    逆にそれに気付かされました。

  • 本当にそう思います。
    最近のトイック偏重は酷い。
    人事の人に考えを変えて欲しい。

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