仕事で英文メールを打ったことがある人であれば、死ぬほど使っている表現だと思います。
“Please find attached the (a) ~”
これってよくよく文法的に考えると理にかなっていないと思いません?
改めて検証したいと思います。
通常のSVOCでは間違い?
文法的に細分化していくと 本来であれば “find a file attached” で,SVOC(O= a file,C=attached)となり,「ファイルが添付されているのに気づく」のような意味になる気がします。
その際には、 “a file” の後に “which is attached” と続いて、“which is”が省略されているということになります。
・・・なのですが、よくよく文意をなぞっていくと “Please find an attached file.” が「添付ファイルを見つけてください」に対して,”Please find a file attached” だと,「ファイルが添付されているのをご確認ください」のような意味になってしまいます。
これだと「添付ファイルをご確認ください」とはニュアンスが異なります。
というか厳密に言ってしまうと間違いです。
実際に 仕事で世界各国の非ネイティブとメールのやり取りをしていますと、こういった間違えをしている人も大変多いのですが、文法的に捉えると このSVOCでは意味がおかしくなってしまうのが分かります。
一体どういうことなのでしょうか?
VOCの倒置?
となりますと、別の文法的ロジックがそこには潜んでいるということになります。
次に考えられるのは、”Please find the file attached.” の (S) VOC が倒置をおこし、(S) VCO となっているという可能性です。
こうなると自然に “Please find attached the file.” が正解と思えるのではないでしょうか。
色々と調べてみましたが、このような倒置が起こるのは “Please find attached the file that is requested in the meeting.” などのように目的語が長くなることが多いことが理由だと思われます (如何でしょう??)。
このことを同量のアメリカ人に尋ねたことがありますが、「言われてみれば変ですね。多分それが正解じゃないですか」といった程度でした。
ネイティブがこういった適当な認識ですから、次第に結論が見えてきましたね。
【結論】慣用表現の一つとして覚えるべし
私も元々そういう認識でしたが、“Please find attached the ~” は、それ自体で既に慣用表現として成り立っているものなんでしょう。
具体例を思い出せませんが、英語の中には今回の様な「文法上理屈が合わない」慣用表現も多々あったはずです。
全てが文法通りにいくわけではないはずです。
ちなみに、頭でっかちな私の日本人の上司に同様のメールドラフトを作って添削をお願いしたら、
“Please kindly find attached the ・・・ ×
⇒ Please kindly find the attached ・・・
と赤ペンで訂正されていました。
(そもそもメール発信前に、ドラフトを添削させられる上司がどうかと思いますが)
やっぱり知らない人には支離滅裂な英語表現として認識されてしまうのですね。
尚、今回は最もポピュラーな “please find attached a ~”を例にとりましたが、他にも「添付します」の意味の表現は存在します。以下に例文を記載しておきますね。
Attached please find ~
「~を添付致します」
Attached is a copy of a newspaper article which you may find useful.
「お役に立つかもしれないと思い、ある新聞記事の写しを同封致します」
どちらもアメリカ人が頻繁に使うイメージです (私の勝手なイメージですけど)。
最初の例文なんか倒置の使い方がえげつないですもんね(笑)
アジア人に使うイメージがないのは、単純に知らないからでしょう。
と言いましても、これはこれで正式な英語表現ですので、使用する機会がある人は自分の慣用句のバリエーションを増やす為にも新しい表現を使ってみては如何でしょうか。
使うのに不安がある人、まだまだ基本英単語を自分のものにしていない人は、まず電子辞書を買うことをオススメします。