「ビジネス英語の習得」はハードルが高いように言われがちです。
しかし、実際に仕事上で英語を使う身としましたら、そこまで難しいとは思えません。
それには理由があります。
専門用語の習得の方がよっぽど楽だから
例えば、以下の様なビジネス英語があるとします。
- itinerary 「旅行日程」
- commitment 「(義務に対する)責任」
- irrevocable L/C 「取り消し不能信用状」
- desalination 「脱塩」
- LNG (= Liquefied Natural Gas) 「液化天然ガス」
- level gauge 「液面計」
- minimum quantity 「最小注文量」
今パッと思いついた言葉を並べました。私のこれまで仕事で使ったことのある英語ばかりです。
こういった単語って、日頃から日本語では使用していません。
・・・まぁ、「旅行日程」くらいは使うかも知れませんけど。
で、使う場面ってもっぱら仕事の時だけです。
ですので、こういった用語を暗記・習得する際の思考回路って、日本語に訳す作業が省かれるんですよね。
「最小注文量 ⇒ minimum quantity ⇒ 最小注文量」ではなく、「minimum quantity ⇒ 最小注文量」ってな感じになるんです。最初の日本語理解が抜けてますよね。その分頭に浮かぶスピードも速いです。
こういった専門用語ってそもそも日本語で使用する機会が稀ですので、簡単に暗記出来ちゃうんですよね。そう考えるとビジネス英語の方が遥かに簡単だと感じちゃいます。
正しい学習法が存在しないから
TOEIC L&Rに代表される英語試験には王道の学習法があったりします。
模擬試験を受けるとかね。
でもビジネス英語を学ぶ際にこれっていう学習法ってありますでしょうか。
いや恐らくない。
強いて言えば「英会話教室に通う」とかでしょうか。
そこでビジネスシーンを想定した英会話を繰り広げることが出来たのならば、それに近いような気もします。
では、何で正しい学習法が確立されていないのか?って考えますと、答えは「ビジネス英語の習得」っていう定義が確り固まっていないから、つまり、ビジネス英語の習得は人によって そのゴールが違うってことでしょう。
TOEIC L&Rのように「900点取得!」とかは無いですからね。
このことをあまり理解されていない人が多いような気もします。「ビジネス英語を身に付けたいけど、難しそうだな・・・止めとこうかな・・・」って。
ですが、前述の通り 「ビジネス英語習得のゴール」なんてのは人それぞれですから、どんなゴールでもいいじゃないですかね?そうなると勉強法だって何だってありですよ。
下手に「どういう風に勉強したらいいのか分からない」とかって決めつけないで、自分自身のゴールを設定して、それを身に付ける術を確立すればビジネス英語なんてサラッとマスター出来ちゃうと思います。
パターンが決まっているから
仕事で使う英語フレーズって、殆ど同じものです。
そりゃあ、真新しい表現も出てきますけど、同じ業界・業種にいる限り、使う単語・熟語は限られています。
限られた語彙を毎日のように使っていれば、習得するのなんてあっという間です。
1ヶ月くらいですかね?海外の取引先と英語で電話するのだって同じだと思います。同じフレーズの繰り返し。
・・・とまぁ、言いつつも、これって「仕事上、英語を使う人」に限られますよね。業務上、全く英語を使用しない人にとっては実践出来ません。
逆に言えば、仕事上英語を使う必要が無い人は、そもそもビジネス英語を習得する必要はありませんからね。
「仕事で英語は使わないんですけど、ビジネス英語を身に付けたいんです!」って人が中にはいるかも知れませんけど・・・。
そういった人は自分が何をしたいのかを先ず見直すべきだと思います。
と言うわけで、Biz 英語習得のハードルの低さを改めてご紹介してみました。ビジネス英語に対して、変な抵抗感を持っていた人は もう一度考え直してみるのは如何でしょうか。