通学せずにインドネシア語を1年間使い続けた結果

通学せずにインドネシア語を1年間使い続けた結果

以前にこんな記事を書きました。

【関連記事】 「お前は早くインドネシア語学校に通え!」と怒鳴られながらも私が頑なに拒否る3つの理由
https://toeic-eigo-blog.com/archives/10507
海外赴任してから一年間が経過しましたが、依然としてインドネシア語学校には通っていません。

で、その結果どんな感じになっているのかをご紹介したいと思います。

実用性の高い言葉しか覚えていない

語学には、「話・書・聴・読」の4大要素がありますが、赴任してからインドネシア語に関して費やした割合は以下のイメージ。

話 : 90%

書 :   0%

聴 :   8%

読 :   2%

 

ほぼスピーキングだけです。

語学学校に通えば、文法や単語から入りますので、「読・書」の要素も学べるのでしょうが、私の場合はほぼありません。

仕事上で話すのがほぼ100%を占めていますが、周りのインドネシア人の会話を聴く機会は腐るほどあるので、8%としました。

 

機会はめちゃくちゃありますが、単語を理解できていないのでただの雑音にしか聞こえませんので結果8%です。

で、最後の「読」ですが、稀にジムで走りながら日本・海外映画を観ていまして、その際にインドネシア語で字幕が出てきたりします。

そんな時はインドネシア語を読むようにしていますが、まぁ全体からするとせいぜい2%。

 

と、ここまで説明すれば予想がつくかもしれませんが、結果として実用性の高い単語・熟語・表現しか脳に定着していません。

 

英語やその他外国語を学校などで体系的に学ぶ時、先に単語・熟語から入ってしまうことが多い為、どうしても使わない単語・使わない熟語が出てきてしまいます。

いや、むしろ使わない単語の方が多いのではないでしょうか。

 

「単語を記憶したので、それを無理やり活用する」というステップも大いにアリかと思います。

しかし、実際にはそんな都合よく環境は整ってくれません。

その意味では、実用性の高い言葉だけを使えるようになったことは、非常に良かったことだと認識しています。

 

 

文法・スペルなどに感動する

インドネシア語の学校からスタートさせなかったことで、もう一つ感じたことがあります。

それは、日常的に使うようになった単語・熟語・表現の理屈を後から知った際に感動するということ。

具体的には文法だとか単語のスペルです。

 

毎朝、ドライバーを呼ぶ時には、「トロンク・ロビー」と電話で伝えてアパートのロビーに来てもらっています。

私はこの「トロンク・ロビー」をカタカナで覚えていたのですが、実際にインドネシア語としての構造を見ると以下のようになるのです。

 

    Tolong        ke        lobby

  (= Please)     (to 〜)      (行き先)

 

Tolongを外して、”Ke lobby”でもOKです。

keは行き先を指す前置詞なのですが、当初の私は「トロンク」でワンセットだと思っていましたので、これを知った時には感動しました。

また、この表現には動詞がありませんが、datang (go) を加えて、”Tolong datang ke lobby.”でもOK。

 

恐らくですが、インドネシア語学校に通うと、上記のような文法および単語のスペルを先に学習するのでしょう。

その方が、「学習 → 演習 → 応用」という、勉強における王道のステップを踏めますし、納得感をもって語学を学べます。

しかし、私のように意図的に学校に通わなかった場合、一見不利のように感じますが、こういった形で感動することができます。

 

そして何より、この感動は記憶の定着に大いに寄与します。

 

英語学習にも共通して言えることですが、無機質な単語を淡々と暗記していては全く記憶に定着しません。

何度も繰り返し暗記の作業を繰り返さないと、自分の頭の中の辞書には入ることはないでしょう。

 

しかし、先にカタカナでの表現を覚えた後に単語スペル・文法を知った時の1回の感動は、100回単語カードを使って暗記する作業に勝ります。

 

「TOEICの必修単語を、単語帳を使って1,000個暗記した!!」

という人と、

「実用的な20個の単語を使えます」

 

という二人の比較は、中長期的にみれば後者の方が優れているかもしれません。

 

 

人の会話を盗み、調べ、自分のものにする

前述した「聴:8%」に含まれるのですが、周りの部下や日本人・外国人がインドネシア語を話している時に、頻繁に耳にする単語がある時は、それを以下の手順で調べることもしています。

 

・ 周りのスタッフが「Tidak ウサ」と話しているのを聴く。

・ “Tidak”は英語で”not”ということは知っているので、「ウサ」だけ覚えておく。

・ ネット環境があるところで、「インドネシア語 ウサ」でググる。

・ 「ウサ」が「必要である」ということを知る。

・ 「ティダウサ」は、日本語で「不要」の意味、スペルは”Tidak usah”であることを認識する。

・ 発言できる機会を想定し、意図的に”Tidak usah”と言うよう、頭の片隅に入れておく。

 

とまぁこんな感じ。

 

インドネシア語辞典でも持っていれば、それですぐ調べるのですが、あいにく持ち合わせていません。

というか、あったとしても買いません。

この方法で単語や表現を学ぶのも大変効果的だからです。

 

単語帳を使って暗記するのは本当に一時的でしかなく、ましてや使いこなせるようになるには時間が必要でしょう。

一方、インプットの量は少ないかもしれませんが、この手の暗記ステップでコツコツと単語量を増やしていくことは、より実践的な単語を効率良く使えるようになるので非常に有意義のように思えます。

 

私の場合、まだ1年しか経過していませんが、このやり方で2年、3年、そして5年間続けていけば、相当話せるようになるのではないかと思います。