仕事で突然英語を使うことになってしまった人への簡単な「対処法」をご紹介致します。
私の実体験と私が現在勤めている外資系企業(2014年時点、通算2社目)にて同様のケースに陥った人の方法論に基づいた内容となっています。
但し、根本的な「ビジネス英語の勉強法」等とは異なる記事となっておりますので、そういった人には以下の記事をご参照頂きたく存じます。
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デスク周りにポストイットは最強
ポストイットの使用は、主に以下のような「英語で話す必要がある」場面で有効な対処法です。
- 上司と英語で話す必要がある
- 取引先と英語で電話をする必要がある
- 海外工場と英語で電話をする必要がある
ポストイット (以下写真参照)を使って、お決まりの英文フレーズをデスク周りに貼付しておく方法です。
こういったことに関しては既に実行されている人も多いと思いますが、これは大変効果的だと思います。
何が効果的かと申し上げますと、変なドキドキ・不安感が一掃されることです。
想像がつくかも知れませんが、過去に英語を使用することがなかった人にとって、英語を使わざるを得ない環境というのはそれだけで大変緊張するもの。
こんな気分になってしまう人も少なくありません。
しかしながら、自分のPC に以下のようなことが書かれたポストイットが貼ってあるだけで気持ちもだいぶ楽になります。
Hello, this is xxx of xxx corporation.
Can I get your name, please?
Wait a second, please.
Post it を使用して英語を使うようになると、前述の不安感を排除することが可能となり、仕事そのものに集中することが出来ます。
余計な心配もしなくて良い為、最終的には 「ビジネス英語を勉強しよう」という一歩先のステージに進むことが出来るんです。
仮に、ポストイットを使用せず、電話での定番フレーズを暗記して運用した場合、常に緊張が走り、とちったりしてしまい、仕事自体に影響をおよぼしてしまう可能性もあるわけです。
こういったレベルの高いことに挑戦することは大変立派ではあると思いますが、「今後もビジネス英語と上手くつきあっていく」ということを念頭に置いたならば、先ずはビジネス英語を嫌いにならないことが最優先だと思うのです。
嫌いならない為には、先ずは簡単なレベル、つまり Post it のようなカンニングペーパーを用いて始めるのが理想であるというのが私の考え。
ちなみにですが、ポストイットでなく、コピー用紙などを活用しても問題ないとは思います。
しかし、私が Post it を推す理由は 取り外しが簡単である為です。
つまり、ポストイットに記載した英文表現を完全に自分のものにすることが出来たら、また新しい英語表現を書いたポストイットを貼り替えることが出来るということ。それも容易に。
A4 のコピー用紙に大きく定番フレーズを書くことも、当然無意味とは思いません。
しかし、私の経験上、A4 の紙をデスク周りに貼ると、最低でも半年間は貼りっぱなしです。
「新しいものを貼り直そう」という気持ちには一切なりません (私だけ?)。
一方で、ポストイットですと、半月も貼っていると粘着力も弱ってきたりしますので、
「そろそろ新しいフレーズに切り替えよう」という気持ちに自然となっていきます。
こう感じるのは私だけかもしれませんが、ポストイットにも様々なサイズがありますのでやっぱりポストイットが便利だと感じますね。
尚、ポストイットではありませんが、近いような感覚でオフィス英語を学ぶスマホアプリもあります。
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職場の周りの人を真似まくる
突然 職場で英語を使うことになった人は、
「ビジネス英語を勉強しなくちゃ! よし、何か英語の教材を買おう!」
と考える傾向にある様です。
何か教材を購入して勉強することも価値があるとは思いますが、その教材がその人の職場で役に立つビジネス英語に100%対応しているかどうかは甚だ疑問です。
そこで、英語を話せないのに英語を使わざるを得なくなってしまった人にとって、最も手っ取り早い対処法の一つは、同じ職場で既に英語を使用している人をマネすることしかありません。
具体的には以下のような場面に直面した人に有効だと思います。
- 取引先・海外工場などと英語でメールのやり取りを行う必要がある
- 上司・取引先・海外工場と英語で電話をする必要がある
あいにく、「人のまね」をするだけでは、リスニングスキルやリーディングスキルを身につけるのは難しいです。
しかしながら、上記2点のようなライティングスキル・スピーキングスキルは人の真似をした方がよっぽど上達します。
「ビジネス英単語」などの教材を購入して、使うか使わないか分からないような単語を暗記するよりもよっぽど短期間で効果的にビジネス英語を学ぶことが出来、且つ 職場で実践することが可能ですから。
海外で働いている日本人に聞いてきたので間違いありません。
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一方で、人の英語の真似だけしていると「それ以上の成長がない」とも考えられますが、ある程度 職場で英語を使いこなせるようになってから、自分なりの勉強を始めても遅くはないと思います。
そうなった時に勉強すべき英語は・・・、
TOEIC L&Rを受験する
TOEIC L&Rを勉強するのがやっぱり一番良いかと思います。
それも、TOEIC S&W ではなく、TOEIC L&R の方をです。
先述の通り、スピーキングスキル・ライティングスキルは、職場の人を真似たり、ポストイットでお決まりのフレーズを一つずつ学んでいくことが大変効果的ですが、英語を聞く能力や英語を読む能力は人を見ていてもスキルアップは為し得ません。
それらを補填する意味で TOEIC L&Rの勉強は役に立つと思います。
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ということで英語を話せない・できないのに外資系企業で働くことになった人、英語を使う部署に異動になった人、仕事で英語が必要になった人に簡単な対処法をご紹介しました。
最終的には 英語はツールでしかありませんので、仕事の本質を極めることの方が重要である点はお忘れなく。
変なプライドがある人は絶対できない
3つ目の「TOEIC L&Rを受験する」は別にして、最初のポストイット作戦や他人の真似をするという方法は、意外や意外、実践できない人が多いです。
こんなにシンプルで誰にでもできそうなことであるにもかかわらず、何故か。
理由は、「ポストイットを使用している様を人に見られるのが恥ずかしい。かっこ悪い。ダサい。英語ができないことがバレる」と考えているため。
こういったアホくさい理由で実践で来ていない人は結構います。
ビジネス英語に限らずですが、変なプライドが邪魔をして成長を阻害してしまうということは往々にしてあります。
こればかりは私から何を言っても効き目がありませんので、自分の中で折り合いをつけて馬鹿になるしかないでしょう。
「いつ海外から電話がかかってくるんだろう・・・」
「電話をとりたくないな・・・」
「上司に英語で報告するのがちょっと怖いな・・・」
「今から海外工場に電話するか・・・憂鬱だな」