「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」の感想・レビュー ②

「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」の感想・レビュー ②

TOEIC リーディングがダメダメな私が、何とか495点を取ろうと思い手にした教材・参考書です。

全部で3回の記事に纏めてみます。今回は2回目。

↓ 「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」の紹介動画

「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」の使い方

TOEIC リーディング教材として本書を手にする人は、どういった使い方がおすすめなのかという点が気になると思います。

ということで、最初に この参考書の目次に書かれている内容を抜粋してご紹介します。

>1. 【ドリル編】で「問題」を解く

見開き2ページで、原則3問ずつ掲載してあります。3問を1分で解きましょう(* 一部1〜2問だけのページもあります)。

2. 【レクチャー編】で「必殺解答ルール」を知る

問題を解いた後に読みましょう。「ルール」を覚えようとするのではなく、「ドリル編」の問題タイプを確認し、同様の問題が出たらこのようにアプローチするということを把握しましょう。

3. 【自動復習ツール (P.569)】を利用して「復習」する

自動復習ツールを使い、合計5回の復習ができます。本書で学んだルールを本試験で生かすためには、「何度も復習する」ことが重要です。

(引用元) 「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」

①演習問題 → ②英文法・解答テクニック (= 本書では「必殺解答ルール」)の把握 → ③復習

といった使い方が推奨されています。

 

一般的なグラマー教材では、 ② → ① → ③ の順番であることが多いのですが、本教材に限っては最初にグラマーの説明はありません。

その理由は恐らくこの教材が、「ブレークスルー 990」「800点突破のための〜」というところから推測できるように、現行のTOEIC スコアが高い人を対象にしているがからでしょう。

つまり、リーディング基礎は本質的に取り扱っていないということです。

 

一方で、私自身の使い方ですが、①演習問題 だけです。②と③はしていません。

②は、①を一通り終えた段階で目を通そうかなと考えています。

 

②も重要なのでしょうが、個人的には①演習問題の使い勝手が良い点をとても気に入っております。

理由は 平日のお昼休みにカフェで勉強するのに最適だからです。

 

会社勤めをされている人には想像し易いかも知れませんが、お昼を食べた後にカフェでTOEIC参考書を持っていき、「ただただ文章を読む」という行為を行うと 直ぐに眠たくなってしまい、勉強どころではなくなってしまうのです

従いまして、「必殺解答ルールを熟読する」という行為はお昼休みの勉強としては不向きであり、それよりは「TOEIC Part 5 の問題を解く」という行為の方が向いていると思います (私だけかも知れませんが)。

色々と紹介しましたが、最終的にはその人に見合った使い方が理想的です。パート5を解く時間を早くしたいのであれば、1ページを30秒で解いてみたり、パート5の出題傾向を知りたい人は時間をかけてじっくり解いてもいいと思います。

 

ちなみにですが、本書では TOEIC パート5 の問題 x 3問を1分間で解くことを推奨していますが、これは私のTOEIC メルマガと同じ制限時間ですね。

1分間で3問というのは少し余裕が有り過ぎだと感じるところもありますが、結構難しい問題も出題されますので、個人的にはこれで良いと思います。

ではその問題のレベルに関してレビューしてみましょう。

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「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」の問題レベル

問題の質・レベルに関しては特に具体的な言葉で説明がありません。

従いまして私の主観で評価してみます。

一言で申し上げますと、結構難しいといった具合です。

 

中には、「これってTOEIC L&Rに果たして出題されるのかな?」という問題もあります。

* 「ズレている」という意味ではなくて、「難し過ぎて」という意味でです。

 

仮に「必殺解答ルール」を全て理解し、更に暗記をしたとすれば TOEIC L&R800点オーバーは間違いないでしょう。

ただ、難しい問題ばかりかと聞かれたらそうでもありません。頻繁には登場しませんが、いわゆる基本的な問題も中にはあります。

 

尚、本参考書は、TOEIC L&R文法を学習の対象にしており、パート5 とパート6 を勉強出来ることになっていますが、ここまでのレビューではパート6に関する記述が殆どありません。

一応、最後の最後に登場することにはなっているのですが、先日 問題を解いていたら、以下の写真のように 突然パート6の問題が出現しました。

「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」の感想・レビュー ②
パート5の感覚で問題を解き進めていたら、突然長めの文章が登場したのでビックリしました。

こんな感じで不意打ちでパート6も控えておりますので、ご注意下さい

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「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」の解答・解説の質

解答・解説は懇切丁寧です。

そう考える理由ですが、実際に例を挙げてみましょう。 以下の問題文をご覧下さい。

When purchasing new computers for your department, make sure that each unit you have chosen ______ with all the office and electrical specifications.

(A) comply

(B) complies

(C) complying

(D) compliance

(引用元) 「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」

如何でしょう?

現行TOEIC L&Rスコアが800点以上の人、若しくはリーディングスコアが380点以上の人には、設問をさらっと見て 選択肢に目をやった瞬間、3単現が問われているということを容易に認識出来るはずです。

 

いわゆる簡単な問題ですよね。

しかし、この簡単な問題に対して、本書では以下のような解答・解説が施されています。

必要な品詞を入れる問題なので、文構造を把握します。whenから始まる分詞構文は修飾語句と考えます。命令文 make sure that + SV (・・・したことを確かめる、確実に・・・する) 以降は完全な文です。that 節の主語 each unit を関係詞節 (which) you have chosen が修飾し、with 後に名詞句 all the office and electrical specifications があります。「主語 each unit + 空所 + with + 名詞句」と理解すれば、空所には適切な「動詞の形」が入るとわかります。単数の主語 each unit を受け、with とともに使われる自動詞 complies (3単現の s がつく)が適切です。正解は (B)。

(引用元) 「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」

 

ご覧の通り、目を疑いたくなるほどの丁寧な解説です。

恐らく 私のメルマガであれば 「3単現だから正答は(B)」で終わりです。

短い解説が悪くて、長い解説が良いということでもないとは思いますが、TOEIC リーディングの知識を深耕したいという人にとっては、丁寧に多く解説があることに超したことはありませんよね。不要であれば、私のように読み飛ばしてもいいと思うのです。

 

ただ、どうでしょう。解答・解説が細か過ぎるが故に生まれてくる弊害もあると思います。

それは、TOEIC L&Rのみならず、英語を勉強する際のモチベーション低下です。

 

上記の引用をご覧頂けばお分かりでしょうが、ちょっと説明が理屈っぽくありませんか?

正に日本の義務教育における英語の授業のようです。

 

文法を事細かに説明することで、英語の理解を深耕されると思いますが、反比例するかのように英会話・スピーキングの意識は薄まるでしょう。

ましてや、TOEIC L&R にはスピーキングがありませんので、勉強すればするほど、実践的な英語スキルは身に付かないようにも捉えることが出来ます。

 

加えて、筆者は冒頭に以下のように述べています。

TOEIC は文字通り英語でビジネスを遂行する実務能力を測るための試験です。そのため、学校で学んだような読解中心ではない学習方法が必要となります。試験で問われるのは、知識の習得ではありません。試験に登場する状況は、ビジネスシーンか日常生活の場面です。つまり、実務上のコミュニケーション能力が問われているのです。

(引用元) 「ユ・スヨンのブレークスルー990 TOEIC® TEST 文法 必殺解答ルール292」

しかし、この教材の内容は、正に「学校で学んだような読解」に見えてしまって仕方有りません。

さて、次の最後の記事では、本教材を買うべき人・買うべきでない人に関して、その他感じたことに関して言及し、レビュー記事を完結したいと思います。