「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」をレビューしたいと思います。
なるべく細かく、且つ丁寧に感想を記したいと思いますので全部で3回に分けてご紹介します。
「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」を購入した理由
私がこの単語本を購入した理由は以下の通りです。
1. IIBC (= 国際ビジネスコミュニケーション協会)が発行した初の単語集であるから。
2. 「お薦めの単語本」を聞かれた時の一候補としての可能性を見出したから。
3. 「公式問題」を読んでみたかったから。
#3 は ちょっと不純な動機ではありますが(笑)、
TOEICマニアと致しましてはたまらない瞬間だったりします。
が、一番の理由は意外に#2だったりします。
これまでに何度も問い合わせを受けてきましたが、私の回答は大抵
「音声 (= CD) と例文が充実しているものであれば何でもいいと思いますよ」と言うやや曖昧な解答でした。
これを払拭すべく、心の底からお薦め出来る単語本がないかと探していたんです。
そんな矢先の発売でした。
「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」の目次・構成
「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」は以下の構成で成り立っています。
◇覚えておきたい語句 200
◇Part 3 「会話問題」を使った学習
◇Part 4 「説明文問題」を使った学習
(電話メッセージ・お知らせ・ニュース/ラジオ・トーク)
◇Part 5 「短文穴埋め問題」を使った学習
◇Part 7 「読解問題(文書)」を使った学習
(広告・お知らせ・ビジネス・記事)
いわゆる単語がずらーっと並べられている本ではありません。
あくまでもTOEIC L&R の問題と紐付けすることに重きを置いた単語本です。
「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」の特徴
以下に簡単に纏めてみましたのでご覧下さい。
特徴は随時更新していきたいと思います。
01. TOEIC L&R 公式問題を例文として単語を暗記する仕組みが出来ている。
02. 頻出単語 x 200語が纏められている。
03. 付属CDに本番と同じナレーターの音声が使用されている。
04. 基本収録単語数は 1,500語。
05. 例文は全てETS (= Educational Testing System)が作成。
06. 例文はPart 3, Part 4, Part 5, Part 7 のみ。
07. 単語の並びはPart別に分類されている。
08. 各単語には「発音記号」「チェックボックス」「類義語」「派生語」「例文」が完備。
09. 暗記する為のシート (= 記載単語を消す)は付属されていない。
10. Part 3 の問題がを60問 (3設問 x 20 テーマ) 解くことが出来る。
11. Part 4の問題を60問 (3設問 x 20テーマ)解くことが出来る。
12. Part 5 の問題を50問解くことが出来る。
13. Part 7の問題を60問解くことが出来る。
14. 文末にインデックスがある。
15. 文字のサイズが大きい。
はい、こんな感じです。
文字のサイズが大きいのに少し違和感を覚えました。
40代以上のシニアの人にもオススメですね。
「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」の使い方
同書では以下の学習方法を推奨しております。
①語義を確認
②例文と和訳を読んで文脈の中で語義を理解。
③役立つフレーズやTip!を確認。派生語、類義語・反意語も併せて覚える。
④チェックボックスにチェック
⑤2ページ分の語句を学習したら、見出し語の語義を隠して、
語義がすぐに言えるか確認。言えなかったものは繰り返し学習する。
⑥CDで音声を聞き、音読。CDには見出し語と例文の音声を収録。
文中の「学習」と言う言葉は「暗記」と訳せるでしょう。
そして基本的な学習フローとして、
「暗記 ⇒ 確認作業 ⇒ CDで再確認」となっていることも分かります。
ただ、私はこの使い方を敢えてお薦めしません。
単語を暗記するにはもっと効率の良い、人の記憶構造上覚え易い方法があるからです。
それはまた次の記事でご説明差し上げますが、取り敢えずこのテキストの指摘通りに使う必要はありませんし、使うと時間だけがやたらかかってしまいますので全くお薦めはしません。
「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」のサイズは大きい
本のサイズはA5となっております。
これだけ聞くと利便性が高いように思えますが、実際には非常に分厚い本になっています (総ページ数 = 431)。
既に 3度会社用バッグに入れて持ち運びましたが、そのズッシリ感は半端ありません。
ですのであまり好まれる方は少ないかもしれません。
かさばるのが嫌な人は購入を避けるべきでしょう。
・・・と言いつつも。
これは本質的にはどうでもいいことです。
「本のサイズが大きいから勉強しづらいよ~」と言う人は所詮その程度の人です。
逃げ道は作ろうと思えば幾らでも作れます。
単語本を買って実際に暗記するのはあなたですので、やるかやらないかはあなた次第です。
と言いましても、事前情報として必要だと思いましたので一応記載しておきます。
「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」と他の単語本・単語教材との比較
私も全ての単語本・単語教材を使ってみた事がある訳ではありませんが、間違いなく言えるのことは例文の質の高さでしょう。
先述の通りETSが自ら作成した例文ですので、TOEIC本番に出てきそうな例文ばかりです。
例えばこんな感じ。
<at least>
Requirements include at least three years of experience as a sales clerk.
この手の「人事部の人と就職・転職活動をしている人のやり取り」はパート 3 や パート 7 では80%くらいの確率で毎回出題されます。
こういった文章に日頃から慣れておけば 本番で戸惑うことはないでしょう。
「単語を暗記する = 例文を暗記する」ですから、暗記した例文がそっくりそのまま本番で出題されるなんてことも当然有り得ると思います。
私が時にお薦めする「キクタンシリーズ」と比較して異なると感じるのは間違いなく単語量・情報量の多さでしょう。
それらは キクタンシリーズの方が断然多いのですが、「収録単語数が多いこと = 優れた単語本」ではないと言うことはあなたにもご理解頂けますよね。
無理やり詰め込んだ単語本より大変すっきりしたレイアウトになっており、視覚的にもすっと入ってき易い印象を持ちました。
さて、特徴を纏めたところで、次回は実際に使ってみた感想・レビューを書きたいと思います。