『TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー』は仕事に活かせるか

TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー

 「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」をレビューしたいと思います。

なるべく細かく、且つ丁寧に感想を記したいと思いますので全部で3回に分けてご紹介します。

ビジネスメールを打つ時

本書がビジネス英語を使う人にとって役立つ単語本か否かを考えますと、外国人とのメールのやり取りをする際に 辞書的な意味合いでPCの隣に置いておくことでその効果を発揮すると思います。

ご存じの通りTOEICはビジネスの場を想定した問題が多く、その存在もビジネス英語を使いこなせるようになることを最終目的としています。

本書に掲載されている単語・例文はどれも質が高いものが多く、どの国のどんな人向けへの英文メールでも、基本的な英文メールのテンプレートの役割を担うことが可能であると思います。

 

既に英文メールを日常的に使用されている人はご存じでしょうが、英文メールを毎日 何十通も打つと、自分なりのが出来上がってきます。

型が出来上がること自体は問題ありませんが、最初に出来た型が仮に間違っていた場合、これは後々大きな痛手となってしまうんです。

私も文末に書く定番の台詞、「ご不便をお掛けしてしまい申し訳御座いませんでした」を、”Sorry for my inconvenience.”と全く意味不明なまま使い続けていたと言う大失敗があります。

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2012.05.01

 

 

ビジネスメールを読む時

メールを打つ時のみならず、外国人から送られてきた英文メールを読み説く際にも本書は威力を発揮すると思います。

理由は、各単語に対する日本語訳として、ビジネス英語で使用され易い意味を主体的に掲載されている為です。

一般的な単語本とは異なり、TOEIC L&R 対策用に作られている為 ビジネス関連の日本語訳は豊富です。

 

通常の辞書ですと、ビジネス用の意味ならず全ての意味を記載されていますが、本書は基本的にビジネス向け。

他の意味に目を通す手間を大幅に省くことが出来ます。

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2012.05.01

 

 

TOEIC L&R 英語 ≠ ビジネス英語

本書が仕事に活用出来る点を二つ挙げてきましたが、TOEIC L&R 英語が、そっくりそのままビジネス英語ではないということを改めて付け加えておきたいと思います。

結局は、その人が働いている業界、その人の業種・立場などによって、発信されるメッセージは異なってくることが多いのが現実だと思います。

 

私がしばしば遭遇する「大手家電メーカーの調達部長と価格交渉をする際に使用すべき単語・表現」は、この世に存在するどんなTOEIC本にも書かれていません。

あれば教えて下さい。直ぐ買います。

 

また、「英語教育がままならないミャンマー人とのメールやり取りに活用出来る英単語」なんかもTOEIC L&R ではカバーされていませんし、「やたらプライドだけ高いアメリカ人の上司を説得させるに有効な熟語」なんかもTOEIC L&R 本を読んだところで答えはありません。

 

TOEIC L&R はあくまでも広く一般的な箇所しかかじっていないというのが現実です。

従って、本書を購入し、勉強して全ての単語・例文を暗記したところで それは「ビジネス英語をマスターした」とは決してなりませんので悪しからず。

結論と致しましては、TOEIC L&R 900点を目指す人には避けては通れない単語だらけですし、先ず730点、860点を目指す人にも必須の単語本だと思われます。