2016年5月からTOEICが新形式に変わることに伴い、新たに公式本が発売されました。
実際に購入して使ってみたので、その感想・レビューを書きたいと思います。
今回は「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の使い方、難易度、解答・解説の質についてです。
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の感想・レビュー①
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の感想・レビュー② (この記事)
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の感想・レビュー③
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の使い方
さて、まずは「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の使い方について。
TOEIC公式本に限らずですが、以外と模擬試験だけの教材ってのは使い方が難しいと思います。
基本的には「解いて、答え合わせ」なのですが、それだけだと何も工夫がなく、自分の弱点の把握が出来ないためです。
他方、既にTOEIC900点以上を取得したことがある人にとっては「解いて、答え合わせ」だけでも良いかもしれません。
英単語、英熟語、英文法などの基本的な項目を抑えており、間違える箇所は数カ所としかならないためです。
それでも1度だけ解くというわけではなく、2回、3回と回数を重ねる方が理想的ですが。
さて、私が考える「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の使い方ですが、大きく分けると以下の2つとなります。
① 出勤前、昼休みなどのすき間時間を活用して、各Partを部分的に解き、部分的に答え合わせを行う。
② 週末など3時間単位で時間を確保出来るタイミングを見計らい、本番さながらにPart 1 からPart 7を一気に解き、全体の答え合わせを行う。
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」は模擬試験ですから基本的には②が宜しいとは思います。こちらが王道。
ですが、平日働いている社会人にとっては、週末の3時間確保ですら難しい時があります。
その辺の暇な大学生ではないのです。
物理的には3時間くらいを捻出することは可能なのでしょうが、平日の疲れを癒すのに睡眠を摂る必要があることもあります。
日曜日にTOEICの勉強をしようと心では決めていても、翌月曜日に大事なプレゼンがあるようなら気が気ではありません。
「そんなの気合で乗り切れ」と言うは易しですが、難しい人もいるのです。そこらは学生とは違うのです。
話が脱線しましたが、「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」が模擬試験だからと言って、②の使い方でなくてはならないなんて理由はありません。
①の使い方でも大きな意味・成果はあります。
むしろ、英語初心者・TOEIC初心者の人にとっては①の使い方の方が理想であるとすら言えます。
実際、私は2016年4月から海外に住み始めましたが、この「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」を①の使い方にて勉強しています。
サラリーマンはスキマ時間に勉強するしかないのですよ。ランチ後の10分が大事なのですよ。 pic.twitter.com/5UMrFjY62i
— 外資系営業マン Ko (@KoTOEIC) 2016年5月9日
例えば、12:25に同僚との食事を終え、終わった後の35分で勉強。
午前中外回りをしてきて、12:45に会社へ戻ってきたので、残15分で勉強とか。
すき間時間はmin. 5分くらいから活用すべきです。
(さすがに1分とかだと難しい)
ましてや、「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」は新形式となった箇所を重点的に勉強・トレーニングすることが大事ですから、まずは①で問題ありません。
で、答え合わせも都度した方が良いと思います。
Part 2 の10問を解いたら、その10問について解答チェック。
Part 5全問とPart 6 を5問解いたら、その全問を解答チェックといった具合に。
②の使い方をしてしまうと、
「あれ・・・。これ間違えているけど、何でこの選択肢を選んだんだっけ・・・?」
ということが得てして起こります。
解いた日と答え合わせをした日に間が空いてしまったらなおさらです。
また、上記の例のように「間違っている箇所」であれば良いのですが、逆のパターンは最悪です。
つまり、「正解したけど、偶然正解してしまった問題」を「時間が経ってしまったがために、自分の実力で正答に至った」と勘違いしてしまうケース。
時間を十分に確保できる社会人、もしくはその辺の大学生ならこんなことは起こらないと思いますが、一般的な社会人では難しいと思います。
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の難易度
さて続いては「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の難易度について。
一通りの問題を解いた私の感想は、これまでとあまり変わらない印象でした。
それは、これまでのTOEIC公式問題集と比べてという意味でもそうですし、これまでのTOEIC公開テストと比べてもです。
リスニングでは先読みする時間が短くなったり、会話に被せて喋ってきたり、3人で話す問題があったりと、いわゆる新形式問題が難しいとも言われてはいますが、そうでもないのではないでしょうか。
例えば Part 3, Part 4 の図表問題ですが、あんなの問題推測の一助にしかなりません。
それまで音声からしか正解根拠を導き出せなかったものが、視覚からも導き出せることができるわけですから。
また、同様にPart 1 の問題数削減も難易度不変の理由の一つになっていると思います。
Part 1 は全体で一番簡単なパートとも言われていますが、後半 (No.7, 8, 9, 10あたり)では、決してビジネスでは使わないような表現が登場します。
それらにはパターンがあり、暗記し、耳慣れしておけば問題ないのですが、他のPartでの勉強に応用できないため、学習頻度としては低くなってしまう。
そんな中、突然”Casting a shadow”と言われても「ハッ??」であっという間にリズムが崩れることも起こるのです。
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またまた話が逸れましたが、そんなPart 1 の問題数が減ったことからしても、全体の難易度は変わらないのではないでしょうか。
但し、「英語との関わりが従来のTOEICとしかなかった」という人は死にますね。
応用がきかない狭い世界でしか英語と触れ合わない人にとっては難易度がだいぶ上がったと思うので、これを機にTOEICから手を引いて下さい。
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の解答・解説の質
続きまして、「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の解答・解説の質について見ていこうと思います。
感じたのは、良くも悪くもシンプルな解答・解説だなということ。
イクフン本のように限られたスペースの中に文字がギュウギュウ詰めということはありませんが、ちょっとシンプル過ぎるような気もします。
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設問中の英単語・英熟語についてはキーとなるものしか和訳が記載ありません。
従いまして、TOEICを受験するに当たっての基礎的な英単熟語を把握していない人にとっては適していません。
そういう人はまずTOEIC用単語を身につけるべきでしょう。
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と言いながらも、「TOEICに必要な英単語を暗記してから、TOEICを受験する」というのは筋違いです。
基本は同時並行的に実施すべし。
また、仮に分からない英単語にエンカウントしたとしても、想像するんですよ。想像。
「あ〜、この単語分からない。辞書で調べてから進めよう」
って勉強をしている人は、時間的にもロスが多いですし、やり方が間違っています。
日本語でもそうでしょ。
分からない・意味が曖昧な単語や熟語があったとしても、その前後の文脈で推測して補うことをしてんでしょ。
分からないことを恐れて、立ち止まっている人の方が英語の上達は間違いなく遅いです。
こういう人は今回の新形式問題にも対応できないでしょうから、さっさとTOEICを卒業すべきです。
語学は応用力がないと進展はない。
またまた脱線してしまいましたが、解答・解説の質について、私はこれくらいで十分。ごちゃごちゃ書かれる方が嫌いです。
さて、次の記事では「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」をおすすめな人、おすすめでない人についてレビューしていきたいと思います。
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の感想・レビュー①
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の感想・レビュー② (この記事)
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」の感想・レビュー③