
TOEICの参考書・教材に対して「この参考書はダメだな〜」とか何とか批判めいたことを言う人は大勢います。
これは全然あってもいいと思います。
昔から、ナイターを観ているおじさんが、「あーっ!そこはバントだろう!何やってんだか〜!」とかって、むやみやたらにヤジを飛ばしましてたよね。あんな感じで。言うのはタダです。
しかし、TOEICの勉強に置き換えるとその前に認識すべきことがあると思います。
教材・参考書に責任転嫁してしまう思考回路
昨今、TOEICの教材・参考書が溢れており、各パート毎の対策はもちろん、スコアアップのための攻略テクニックが豊富にあります。
その結果、TOEIC受験者は学習方法に迷うことなく、容易に探すことができているのです (例 「600点以上を目指すならコレ」、「Part 5に登場する単語・熟語集」など)。
これは裏を返せば、「自分の頭を使わないで、参考書・教材に言われたとおりにしか学習しないようになってしまう可能性がある」と言いことも可能かと。
つまり、工夫をして勉強する「能動的学習」ではなく、全て「受動的学習」になってしまっているということ。
結果的に、教材・参考書が少しでも自分に合わないと、「この教材・参考書はダメだ」と批判する方向に走ってしまうという。
学生じゃないんだし。甘えるのもいい加減にすべきです。
自らを責められない未熟さ
自分で創意工夫して、「参考書・教材をどのように活用すべきか?」を考えもしないで、ただ単に教材・参考書の批判を行うのは筋違いであることは間違いありません。
教材・参考書を批判する前に、目の前にある教材・参考書を活用して、今の自分に合わせてどのように活用すべきか?を考えるべきです。
極論を言えば、誤植があったり正答ミスがあったとしても、総合的な英語力を伸ばすこと、TOEICのスコアをアップさせることはいくらでもできます。
よくよく考えてみればご理解いただけると思いますが、誤植や正答ミスが一つや二つあっても、参考書全体から得られるモノからしたら、それはピーナッツです。
最もたちが悪いのは、「1,500円も払って損をした」などとボヤく人。
1,500円以上の価値にするのも、以下の価値にするのも自分次第であるにもかかわらず。
人 (この場合は教材・参考書)のせいにしている時点で未熟。最初に責めるべきは自分です。
TOEIC教材・参考書に携わっている出版社、販売店、著者に感謝せよ
私が国連英検を勉強している時はとてつもなかったです。
当時市販されていた教材はこれだけ(国連英検は日本固有の英語試験。外務省管轄)。
本当にこれだけでした。
これだけでは到底対策にはなり得ないので、当時の国連英検受験は各自のオリジナル勉強方法で学習していました。
例えば、CNNやABCなどのウェブページから出題されそうなニュースの記事をプリントアウトして、リーディング用に活用するとか、二次試験用の参考資料にするなど。
2016年現在、Amazonにて「国連英検」で調べると、多くの参考書・教材が出てくるので、今はこういうことはないと思います。
この不遇の時代を知っている私からしますと、TOEICの参考書・教材はパラダイスとしか思えません。
それもこれも、出版社のサラリーマンが企画を考え、著者が内容を執筆し、書店の人が販売活動を行っているからです。
こんなとこまで考えが及ぶ人は基本的にはいないと思いますが、まぁ一年に一回くらいは感謝してみてはいかがでしょうか。