TOEIC L&R用教材として「CNN ENGLISH EXPRESS」を活用できるか検証してみました。私の勝手な評価をご紹介します。全3回の記事の最後の記事です。
「実戦編」は
ウォーミングアップ編に比べて、ニュースの量 (= 英文の量) も 遥かに多い です。
その分、基礎的な単語力を身に付けていない人にとってはキツイようにも感じますが、分かり易くキーワードの和訳や、ニュースの背景などが書かれていますので、英語初心者の人でも扱いやすい構成に仕上がっていました。
取り上げているトピック数も 5つありますので、一度勉強したら終わりと言うことはなさそうです。
「1 トピック / 日」のペースで平日勉強したら一週間で1周しますよね。
これを復習の意味でもう一週間するくらいがちょうどいいのではないでしょうか。
また、この「実践編」を勉強していると 時事キーワード を上手い具合に英語で勉強出来るなーとも感じました。
まぁ、「実践編」のみならず、この教材を使っていれば相応の知識はつくとは思いますが。
「ツイッターの有料サービスで British Airline のクレームを言う時の言い回し」や、「インド人の美白に対する意識」などの予備知識は、ニュースの中で読むと、より一層頭の中に入ってきます (言わば、単語帳で言う例文みたいなもんですからね)。
このように、TOEIC L&R 専門教材では決して得られることのない知識を自然と得られるということも分かりました。
まぁ、TOEIC L&R には時事英語は登場しませんので、これらを勉強したところで TOEIC L&R のスコアアップには直結し辛いと思います。
・・・ですが、こういった「生きた英語」を知ることって、やっぱり価値がありますし、語彙力強化になることは間違いありません。
尚、この実践編で取り上げられているトピックは「1.5倍速」で聴くことも可能です。
もともとCNN のキャスターが話している英語ですので、TOEIC L&R のナレーターのように綺麗に・丁寧に話してくれることもありませんが、それが更にスピードアップしたわけですから、まぁー聴き取るのが難しいです(笑)
ただ、普段からこのスピードでリスニングのトレーニングをしていれば、TOEIC L&Rのスピードは楽勝でしょうね。
「強化編」は
一方で、この教材の中で最も難しいレベルとされる「強化編」はですね、ちょっと TOEIC L&R対策としては違うかなぁ・・・と感じました。
あくまでも私が購入した2014年1月号に関してですが、取り上げられているトピックは、「ピエールエルメとのインタビュー」「世界が注目するミャンマー市場」「暴露されたアメリカNSAの活動」です。
・・・ピエール・エルメってフランス人ですもんね、ミャンマーは確かに注目されている発展途上国ではありますが・・・、NSA の記事を読んだところで・・・。
もちろん、リスニングという点ではTOEIC L&R との親和性は感じますが、ちょっとかけ離れ過ぎており、これを4周も5周もしたところで、なかなかTOEIC L&R には活かせないと思いました。
どちらかと言うと、英検1級や国連英検 A級対策に活用出来るような内容になっていると個人的には感じます。あとは、時事英語を学びたい人とかですかね・・・。
尚、こちらには倍速音声の機能はありませんでした。
なかなか非の打ち所の無い教材では
さてさて、合計3回に渡って CNN ENGLISH EXPRESS の評価をして参りましたが、総合的には非常に良い教材だと感じました。
TOEIC L&R 専用教材と異なり、様々な角度から英語を学べる点がいいですね！
・・・ん？
TOEIC L&R 対策にならないようでは意味が無いって？
うーん、まぁそうなのかも知れませんが、必ずしもTOEIC L&R を意識した勉強をしないとTOEIC L&R のスコアが上がらないっていう訳ではありませんからねー。
特に、TOEIC L&R リスニングスコアを上げたいと思って勉強している人は、TOEIC L&R の音声だけを聴いていても、ある程度のレベルに達してしまうと、そこからのスキルアップって相当難しいと思うんですよ。
理由は、教材以上のレベルを経験することが出来ないから。
そうなると、その他のリスニング教材にレベルアップせざるを得ないんですよね。そんな時にこの「CNN ENGLISH EXPRESS」は最適だと思います。
一見、堅そうで取っ付き難そうな教材ではありますが、意外に英語初心者にも易しく、基礎的なリスニングスキルから上級者向けのリスニングスキルを学べる内容になっていると感じました。
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