周りから「30代で受けるなんて止めろ!」と言われながらも一時帰国して人間ドックを受けてみた結果

周りから「30代で受けるなんて止めろ!」と言われながらも一時帰国して人間ドックを受けてみた結果

TOEICも英語も何にも関係ありませんが、2018年3月に人間ドックを受診しに日本へ一時帰国したので、その時の様子を残しておきたいと思います。

なお、現在帰りの機内の中で本記事を書いております。

人間ドックを受けようとした理由

今回人間ドックを受けようとしたのには当然理由がありまして。

まとめると以下のとおりです。

  1. 父親を大腸ガンで亡くしているため
  2. 周りの同世代が誰も受診していないため
  3. 半年前の健康診断に対するチェック

やはり#1の「父親を大腸ガンで亡くしているため」が大きいです。

現在の会社に転職した後も、毎年一回行われる大腸ガン検査 (自宅で便を採取し検査してもらう)を3年連続で行っていましたが、より本格的な検査(= 内視鏡検査)をしたかったのです (ちなみに3回ともに異常なしでした)。

 

私は2016年3月まで東京で忙しく働いていましたが、同年4月以降は比較的余裕を持ちながらジャカルタで生活するようになり、メンタル面で改善が見られた結果、より自身の体の健康に意識がいくようになりました。

ましてやインドネシアの医療レベルは日本のそれと比較にはならず、何かあってからでは遅くなってしまいます。

ガンは遺伝の要素が大きいため、進んで人間ドックを受けようと決めたのです。

 

それと、#2の「周りの同世代が誰も受診していないため」も大きいです。

もともと周りの人がしないようなことをしたがる性格ですので、周りが動かなければ動かないほど、動きたくなります。

30代中盤くらいで人間ドックを受ける人を、私は周りで知りません。

 

他方、40代・50代の同僚からは、

「おい、Ko!やめろ!人間ドックなんて受けるのやめろ!」

「その歳なら、まだ何にもないよ。大丈夫だよ。飲もう!」

「オレ、一回も受けてないけど、ほら。ピンピンしてるよ?」

と、不健康・不摂生メンバーへの勧誘が凄まじかったです。ガン無視しました。

そして、#3「半年前の健康診断に対するチェック」の意味もありました。

肝脂肪とか尿酸値とか、大げさなレベルではないとのことですけど引っかかった項目もありましたので。

【関連記事】 シンガポールのジャパングリーンクリニックで健康診断を受けてみた ①

 

また、私はプロフィールのとおりセールスの人間ですので、顧客周りの時なんかのネタにもなると思っています。

話す対象が同世代の人であれば生の情報を提供することができますし、年上の人であれば自己管理が出来ている確りとした人間に映るかもしれません。

費用は¥47,100しましたが、年2回のHome Leaveの権利をここに使うことにしたのです。

【関連記事】 2017年 インドネシア駐在員の年収

 

 

人間ドック当日の様子

ここから先は既に人間ドックを受診したことがある人にとってはなんてことない内容になると思います。

まず最初に私が受けた印象の結論を。

「健康診断と変わらねーじゃん」

 

本当にそうなんです。

今回受けた人間ドックは、大腸コースだったので当然内視鏡検査はついています。

加えて、オプションとしてピロリ菌の検査もお願いしました (家族に胃がんで亡くなった人はいませんが)。

 

それ以外に行ったことといえば・・・

  • 身長・体重・ウエスト
  • 視力検査
  • 聴力検査
  • 採血
  • 眼圧検査
  • 超音波検査
  • X線検査
  • 問診

こんなものです。

病院によって多少違いはあるのかもしれませんが、会社勤めの社会人の方であれば、これらの検査項目は年一回の健康診断で受診しているものではないでしょうか?

私の中の人間ドックのイメージは、健康診断ではまず行わないような検査があると思っていたのですが。

 

ただまぁ、結果として色々な項目が出てくるのかもしれません。

この記事を書いている時点では当然結果は来ていませんので。

 

そんなこともあり、当日の人間ドックは8:30頃から始まり、9:45くらいに終わってしまいました (午後から内視鏡検査)。

ちなみに私が受けた病院は人気らしく、人間ドックだけで15人くらいいました。

どうみても皆さん40代以上で、明らかに私だけ異端児的な状況でした。

 

 

あっち系の先生?

午前中の人間ドックには呆気にとられていましたが、問題は内視鏡検査です。

私のイメージは「お尻から直接」。これだけ。

せっかくなので、前述した問診のタイミングに50歳くらいの、頭がやや寂しい先生(♂)に聞いてみました。

(Ko) 「あの・・・、今日の午後、内視鏡あるんですけど、やっぱり痛いんですか?」

(先生) 「うーん、どうだろうね。痛いっている人もいるけどね」

(Ko) 「先生はされたことあるんですか?」

(先生) 「ありますよ。一回だけね。でもね〜、僕は痛いとは思わなかったなぁ」

(Ko) 「え! そうなんですか!痛くないんですか!」

(先生) 「うん、そう。むしろね、もう一回チャンスがあるならやってみたいくらい」

(Ko) 「・・・えっ?」

(先生) 「もっとやって欲しいっていう感じだったかなぁ」

(Ko) 「・・・」

発言が変態チックに聞こえてきてしまったので全く参考になりませんでした。

ただ、内視鏡検査を受ける前に苦行があることをこの後知ることに・・・。

 

 

内視鏡検査を受ける前の苦行

内視鏡検査とは腸の中にカメラを入れて直接写真を撮影する検査です。

写真を撮影する時には、当然余計なものは排除しなくてはなりません。

この排除をすべく、2Lの下剤を2時間かけて飲まなくてはならないのです。

いやー・・・これがねぇ・・・キツかった。

なんといいますか、味はやはり不味い。

コレ、内視鏡で必須みたいなので要注意。

いや、不味いというか、そもそも味わって飲むべきものではないから、味云々は関係ないのですけど。

薬のように一気に飲んでしまえばいいのですが、そうもいかず2時間かけてゆっくりと飲まないといけません。

で、その最中に催すため、5〜8回ほどトイレに行くと。

 

もう2回目くらいからは「シャー」です。「シャー」 (失礼)。

「もう何にも残ってないよ!」と言いたいですが、念には念をということなのでしょうか。結局8回くらいトイレに行きました。

一応、合間にお茶を飲むことは許されていたのですが、このお茶がなかったらホント頭が狂いそうでした。

 

 

いざ内視鏡検査へ

さぁ本丸です。

正直、午前中に検査した項目はどうでもいいのです。半年前に実施済みですから。

これを目当てにわざわざジャカルタから一時帰国で日本へ戻ってきたのです。

いざ行かん!・・・と思いきや、看護師さんから、

 

「まずは体内の吸収を良くするために、肩に筋肉注射打ちますね〜」

「!!」

 

もう、今回の一時帰国では耳鼻科で採血されてますし、この日の午前中も人間ドックで採血されてるし、もう注射は嫌だ。しかも肩ってなんか嫌だ・・・って感じでした。

赴任前に行った、A型肝炎とか狂犬病の予防接種も肩だったんですけど、今回は筋肉注射ですからきっと針の径も太そう・・・。

【関連記事】 【海外赴任前準備】予防接種を打ってきた

 

で、ブスッと。

・・・やっぱちょっと痛い。

ちなみにこの時に周りにいた患者さんはおじいちゃんしかいませんでした。

 

「この注射は効き目が30分くらいしか持続しないから、直ぐ内視鏡検査しますからね!」と言われていましたので、ついに内視鏡の台へ。

担当の先生はなんと若かったです。私と同じくらいかな?

アラサーってわけではないでしょうけど、40歳まではいっていないと思いました。

あ、ちなみに男性です。

 

(同世代の先生)「はい、最初に麻酔を塗らせてくださいね。ブスッ!」

「!!! これか!噂のヤツ!」と思いながら痛みは多少あるものの、それ以上にお腹の中にカメラがどんどん入っていくことの違和感が凄かったです。

 

最初の15分くらいはもぬけの殻みたいになってまして、なるべく腹に力を入れないよう、つまり痛くないようにしていました。

それでも襲いかかってくる違和感 (痛みというより「違和感」)。これの繰り返しでした。

 

(同世代の先生)「はい、もう最終目的地まで辿り着きましたので、後は戻るだけですよ」

という感じであっという間に進んで行きました。

 

(同世代の先生)「帰りは空気で写真を撮りやすくしながら戻りますので、ゆっくり帰りますね」

(Ko) 「Oh… yeah…」

 

違和感は終始あったものの、いわゆる痛みというのは最初の入口だけだったような気がします。

神経に触れるような痛みとか、圧迫されるような痛みは無かったので良かったです。

 

(同世代の先生) 「どうです?ちょっと映像を見てみませんか?」

(Ko) 「(干からびた声で)  ええっ・・・? 見る・・・? この状態で・・・?」

 

それまで左に寝返りをうった状態だったのですが、なんと仰向けに、しかも右足を左膝にかけるというアクロバティックな姿勢にさせられました。

(同世代の先生) 「変な腫瘍があればそもそもこのカメラが入らないんですけど入りますし、将来悪性化しそうなポリープもありませんね」

(Ko) 「(干からびた声で)・・・は、はい。・・・そうですか・・・」

 

ということで、結果は正常でした。

しかしそれでも、2年に一回は内視鏡検査を受診することを強く勧められましたので、やはり直系が大腸ガンで亡くなっていることは大きく影響するそうです。

次は2020年に受けたいと思います。

 

 

5年後には30代の人間ドックが一般化すると予想

さて、今回は実験的に人間ドックを受けてみましたが、向こう5年で人間ドックはより普及するものと考えられます。

より多くの高齢者が受診することで一般化するということが大きいですが、それに加えて若者、具体的には30代の社会人の受診率が劇的に上がるのではないでしょうか。

完全に私の仮説ですが、それらの理由は以下のとおり。

  • うつ病、過労死などの問題がより顕在化し、30代の健康に対する意識がよりいっそう強まる
  • 社会人生活10年前後を一気に駆け抜け、精神的・体力的にもガタがきている人が多い
  • 病院側のサービスが向上した結果、ラグジュアリー人間ドックなどが流行りカジュアル化する

 

高齢化社会がネガティブなニュアンスしかないと思っている人も多いですが、逆に言えば各国に先立って日本は高齢化社会における社会システム・新ビジネスを実際に行えるわけですから、これは使わない手はありません。

恐らく外資から資本もじゃんじゃん入ってくるようなターニングピリオドになると思います。

アメリカや中国、インドが日本の「ラグジュアリー人間ドックビジネス」を真似て追随するのではないしょうかね。

 

私は医療に従事しているわけではありませんが、日本出身の日本人な訳ですから、この絶好の機会を逃したくありません。

海外に住んでいるとより強く感じますし、何より日本の病院はコスパ最高です。

日本に住んでいるとなかなか気付かないかもしれませんが、健康あっての人生ですので大切にしていきたいです。