「ENGLISH JOURNAL (イングリッシュ・ジャーナル)」の感想・レビュー ③

「ENGLISH JOURNAL (イングリッシュ・ジャーナル)」の感想・レビュー ③

TOEIC L&R ・英語学習用教材を実際に使用した感想・レビューをまとめて記事にします。

今回ご紹介するのはアルク社が発行している「イングリッシュ・ジャーナル」です。

全3回のうち、最後の記事となります。

“The Voice of EJ” をTOEIC L&R 目線で使用してみた結果

“The Voice of EJ” とは、世界の著名人のインタビュー・スピーチ、更にはニュース・ディスカッションなど、バラエティー豊かな生の英語がCDに収録されている特集・記事です。

更に、内容を理解しているかどうかを確認する為の問題が付いており、全英文のスクリプトと翻訳、更には語注なども掲載されている何ともありがたい教材に仕上がっています。

今回は、その中から、”EJ Interview No.2″ のスーザン・ケインさんへのインタビューを基にした問題を実践してみました。では早速見ていきましょう。

「ENGLISH JOURNAL (イングリッシュ・ジャーナル)」の感想・レビュー ③

各インタビューの音声を聴く前に、このようにインタビュー内容に関する事前内容が日本語で説明されています。

もちろん、こういった内容を頭に入れることなく リスニングトレーニングに入ることも良いとは思いますが、英語初心者・TOEIC L&R 700点以下の人ではちょっとキツイと感じるくらいのアカデミックな内容となっていました。

TOEIC L&R にはもちろん、こういった事前情報はありませんが、大意把握 というゴールを達成する為には 取り敢えず目を通すだけでもしておきたいページだと思います。

 

「ENGLISH JOURNAL (イングリッシュ・ジャーナル)」の感想・レビュー ③

まだ始まりません(笑)

「インタビューを聞く前に」を読みましょう。準備運動だそうです。

詳細は購入されてからご覧頂きたいと思いますが、英語を話すスピードや、形式話し方語彙や表現などに関して要点が纏められています。

 

この教材が優れているのはこういった 気の利いた配慮 です。

 

正直、素材自体は決して簡単なものだとは思いません。TOEIC L&R 900オーバーの人でも何を話しているか分からないということは有り得ると思います。

しかし一方で、「事前情報のまとめ」や「スピードに対する気構え」などが事細かに掲載されている為、

 

「1人でも多くの人に、この英語インタビューの内容を理解して貰い、リスニングスキルを伸ばして欲しいんだーー!!」

 

と言う作り手の明確な意図を読みとることが出来るのです。

作り手からしてみると、こういった「学習補助」のコンテンツを作るのって大変だと思いますよ。

TED Talks CNN Newsなどをリスニング教材として取り扱うことは しばしば聞きますが、さすがにここまでの配慮はされていませんからね。 

「ENGLISH JOURNAL (イングリッシュ・ジャーナル)」の感想・レビュー ③

先述の「学習補助」をチラッと。

「語彙・表現」に関してはスクリプト下に掲載されています。番号と照らし合わせて和訳を確認するんですね。

使い方は自由です。事前に目を通してもいいですし、音声を聞きながらでもOK.

 

内容もシンプルで良いですよね。ここにダラダラと「派生語」とか書かれても意味無いと思います。

その点では、音声を聞きながら 意味が分からない単語・表現に出くわした際に、瞬時に番号を照らし合わせコンマ5秒くらいで確認し、再び音声に戻るような勉強法がいいのかも知れません。

 

「ENGLISH JOURNAL (イングリッシュ・ジャーナル)」の感想・レビュー ③

そして、インタビューを聞いた後には 復習クイズがまっております。

「クイズ」と言うとポップでライトな響きがしてしまいますが、内容は以下の通り、結構ヘビーです。

1.  正誤判断問題 (5問)

2.  ディクテーション (穴埋め x 24問)

3.  内容理解 (3択問題 x 3問)

4.  音読 (3フレーズ)

TOEIC L&R Part 4 に近いと言えば近いですが、本文の長さも話の内容も全く異なりますので、内容的には活かしづらいと感じました。

しかし、根本的な 内容把握という意味では非常に優れている問題構成だと思います。

 

理由は、No.1 ~ No. 4 で問われていることが 全てインタビューの論点にしか関与していないからです。

どうでもいいことには全く触れられていません。

あくまでもこのインタビューで語られている本質

 

それに関することが問題として取り上げられていますので、単純にこれらの問題を解けない人は、内容を聴き取れなかったと判断されても仕方ないのです。

これは TOEIC L&R Part 2, 3, 4 では大いに関わっているポイントですよね。

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2012.05.01

 

 

一般的なリスニング教材としては最強

最後にちょろっと書きましたが、TOEIC L&R 用としてではなく純粋に英語リスニング力を上げたいという人にとっては豪華すぎる・贅沢過ぎる構成になっていると思います。

今回は「外向型人間・内向型人間」に関するインタビューでしたが、その他にも「俳優へのインタビュー (この号ではマット・デーモン)」、「アメリカ・イギリスのニュース」、「AFP通信のレポート」、「英語でのおしゃべり」などの音声コンテンツがあります。

 

どれも理解する為の学習補助は充実していますので、英語初心者やリスニングスキルを伸ばしたい人、何から手を付けたらいいかわからない人には、最初のアプローチとしては最適なのではないでしょうか。

一般的なTOEIC L&R リスニング教材はやや偏った内容になってしまいますが、イングリッシュジャーナルは決してそうではなく、英語を聴き取れるようになりたい人にとって非常に開けた教材であると感じました。

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全体感想

改めて、イングリッシュジャーナルの全体感想を。

最初は価格が1,470円と高いなーなんて思いましたが、それもそのはず 相応の時間と労力がかけられている教材だと今では感じています。

 

内容として リスニングに特化し、そのスキルアップの為に様々なアプローチが施されている点は秀逸であると言わざるを得ません。

一方で、アエラ・イングリッシュのような「英語雑誌」的な要素も組み込まれており、英語学習者・TOEIC L&R 学習者にとってはモチベーションのキープにも一役買ってくれそうです。

 

また、リスニングのみならず、月によってはスピーキングの特集をしたり、TOEIC L&R ・TOEFLの特集を組んだりと、総合的な英語力をアップしたい人にとっては価値のある教材であると思います。

興味のある方は是非トライしてみて下さい。