TOEIC L&RのPart 3 & 4 を攻略する上で設問・選択肢の先読みは必須のテクニックとなりつつありますが、先読みした内容を記憶しつつ、問題文を聞き取ることってなかなか難しいです。
いわゆるリテンション (= 保持) 能力が不足しているなんて言いますが、せっかく先読みした内容を記憶に留めることが出来ずに混乱してしまう原因は何なのでしょうか。
考えてみたいと思います。
待ち構える姿勢ができていない
想像力を働かせ、問題に出てくる (であろう) 内容を記憶したのであれば、その内容が「この後出てくるはずだ!」というスタンスで待ち構えないと話になりません。
ただ単に先読みした内容を記憶し、その後「ボ~っと」問題文を聞いている人が意外に多いようです。
想像力をフルに活用した場合、出題されうるストーリーは最大4つあります。
選択肢が4つあるわけですから。
その4つの内のどれがくるかを常に意識しながら 問題文を聞き待ち構える姿勢ができていなけりゃ、記憶も一瞬で吹っ飛んでしまうのではないでしょうか。
例えば次の選択肢があったとします。
No. 51 Where does the speaker work?
(A) At a local retail store
(B) At a hair salon
(C) At a dry cleaning shop
(D) At an advertising firm
この場合、 「問題文の出だしあたりで “cut”とか”beauty” とかって単語がくれば (B) だな・・・」って妄想ができますよね。
そして、「”shirt” とか “clothes” が出てくれば (C) の可能性が高いかも・・・」って具合に待ち構えることができます。
こういったこともせずに「リテンション出来ない」って言うのはなんだか筋違いだと思います。
話のポイント・概要・アウトラインを掴もうとしていない
先読みして、内容をある程度把握します。
そして、問題文を頭から順に「一言一句聞き逃さまい!」というスタンスで臨むとします。
一見、完璧な感じもしますが、こういった場合、話の概要を掴むことに失敗してしまったりします。
ディクテーションをさせられている訳ではありませんので、一言一句、聴き取る必要はありません。
それよりもどんなシチュエーションでどんな展開が起きているのかを80%くらいのイメージでいいから理解することの方がよっぽど重要だと考えます。
理由は、8割方理解していれば、推測で正答を導き出せるからです。
これはTOEIC L&Rに限らずですが、試験の特徴の一つでしょう。
テクニックや過去の流れなどを把握していれば正答は十分に導くことが可能です。
完璧に英語を聞き取れなくてもスコアを伸ばせるんです。OKなんです。
「問題文を頭からしっかりと聞き取ろう!」と言う意識が出てきた瞬間、恐らくリテンションしていた内容は消えてしまうのではないでしょうか。
で、だいたいですが、TOEIC L&R パート 3・4の話って以下の構成に集約できてしまいます。
- フリ (状況の説明)
- 問題提起
- 解決策・代替案の提示
パート 4 には当てはまらない感じもしますが、こんな感じかと。
とにかくTOEICの問題作成者の意図を汲みますと、必ず何か(ハプニング)が起こるのです。
そのことを意思して聞くだけで変な混乱は回避できるかなと思います。
単語 (≒ 言葉) でリテンションしてしまっている
私が思いますに、リテンションを単語でしてしまっている人は、問題文を聞き取ろうとした際に混乱してしまっています。
何が言いたいかというと、リテンションって単語で記憶するっていうより、イメージで記憶して初めて達成できるものではないかと思うのです。
少なくとも私は、その単語が持つイメージをフルに活用し、頭の中で映像が常に流れています。
“clothes shop” なんて単語が出てくれば渋谷109 をイメージしますし、”accounting firm” が出てくれば丸の内のビル群を頭の中で思い描いたりします。
ただ単に clothes shop や accounting firm っていうアルファベットだけで記憶を保持してもなかなか役には立たないのではないでしょうか。
さすがに受験者の方の頭の中を覗いたわけではないので、その真意は不明ですが単語を頭の中で映像化することで、より強いリテンションを保つことが出来、その後も混乱すること無く問題に臨めると考えます。
accounting firm….
clothes shop…
といった具合で、3つの原因をまとめてみました。
当然、原因はこれらに限らず、基本的な英文法が出来ていない、読解数が絶対的に少ないなど挙げればキリがありません。
そういった基本的な要素を学習するには 公式問題集を使うのがおすすめです。是非参考にしてみて下さい。