TOEICL&R対策を目的とした教材を実際に使用して、その感想を書きたいと思います。
今回取り扱っているのは「CNN ENGLISH EXPRESS」です。全3回のうちの2回目です。
- 「CNN ENGLISH EXPRESS」の感想・レビュー ①
- 「CNN ENGLISH EXPRESS」の感想・レビュー ② (この記事)
- 「CNN ENGLISH EXPRESS」の感想・レビュー ③
ウォーミングアップ編が面白い
この教材は、以下の通り学習レベルが3段階設けられています。
1. ウォーミングアップ編
リスニングスキルの基礎固め用。20秒~30秒のCNNニュースが流れる。
実際のCNNで話す英語は早いので、「ゆっくり ver.」を聴くことが可能。
リスニング初心者でも安心。
2. 実践編
更なる実力アップを目指すレベル。リスニングスキットの長さが3分程のレベル。
世界各国のニュースが収録されているので、内容もやや難しくなってくる。
3. 強化編
5分以上の英文を聴くレベル。
ニュースの内容も濃くなっているので、国際知識を身に付けることが可能。
こう見ますと、ウォーミングアップ編は簡単そうな印象を持ちますが、とんでもないです。
今回使用した2014年1月号では、ツイッターの新サービス・アップル社の本社移転・ミスコンに関するニュースなどが掲載されており、そこそこレベルが高いリスニング教材であると言えます。
では何故「ウォーミングアップ」という位置づけにされているかと言いますと、和訳やフレーズの充実、更には 勉強するステップが丁寧に記載されているなど、英語初心者でも勉強し易い内容になっているからです。
いやー、普通にこういうのは勉強していて面白いです(笑)
何が面白いって、実際のCNNニュースの内容を用いて、細かい発音の勉強まで出来たので。
発音の勉強をきちんとしている人であればご存じだと思いますが、英語には「連結」・「脱落」・「破裂が聞こえない破裂音」など音声変化の現象があります。
例えば「連結」って言うのは、前の単語の語尾の子音と、次の単語の語頭の母音、または子音が繋がって、一つの纏まった音として発音される現象のことを指します。
こういった現象を頭に入れておき、実際に見分けをつけるスキルは、ナチュラルスピードの英語を聴き取るには間違いなく必要となります。
当然 TOEIC L&Rでも必要になりますし、日常英会話・ビジネス英会話でも身に付けておく必要がありますもんね。
こういった発音に関する細かい記載が、この「CNN ENGLISH EXPRESS」に掲載されていたとは知りませんでした (偶然、私が購入した号だけなのかも知れませんが)。
アメリカ英語の他にオーストラリア英語なども
更にテンションが上がった点は、流れるニュースの読み手が アメリカ英語のみならず、カナダ英語・オーストラリア英語・アイルランド英語などを話す点です。
いやー、こりゃいい(笑)
ただでさえ、TOEIC L&R のオーストラリア英語に四苦八苦していた私ですから、一つでも多くの豪州英語に触れる機会があるのは最高です。
探したんですけどね、オーストラリア英語専用の教材。
Amazon で15年前くらいの参考書が見つかりましたが、どうもやる気にならず、どうしたらいいかと彷徨っていたところですのでメチャクチャ嬉しかったです。
で、凄いのはこれだけに留まりません。
ナチュラルスピードでオーストラリア英語が流れた後に、先述の通り 「ゆっくりスピード」を聴くことが出来るんですけど、これがアメリカ英語・カナダ英語なんです。
オーストラリア英語ではないんです!
まぁ、ナチュラルスピードもゆっくりスピードもオーストラリア英語であってもいいような気もしましたが、「オーストラリア英語とアメリカ英語のどんなところが異なるか」を把握するには大変優れていると思います。
オーストラリア英語だけをずーーっと聴いていると、あくまでもそれに慣れるだけで、他の英語との違いがよく分からなくなってしまいますからね。
これはこれでいいと思います。
あ、一応申し上げておきますが、「ゆっくりスピード」って、恐らくあなたが考えている程ゆっくりではありません。
音源を載せることが出来ないので説明するのが難しいですが、言うならば「ナチュラルスピードを丁寧に話し直している」くらいですので、決して遅くはありません。
逆に言えば、初心者にとってはレベルが高いとも言えますけどね。
勉強方法が具体的
もう一点優れていると感じた点は、先程もサラッと触れましたが、CNN という一見堅そうな教材にも関わらず、提案している勉強法が非常に具体的であることです。
正直、この教材の中身を確かめる前までは、
「どうせ、過去の CNN を取り上げて、和訳がサラッと載っているくらいで、後はユーザーに『ご自由に活用しておくれ』みたいなスタンスであろう。アッハッハ」
と思っていました (← 相当勝手)。
ですが、以下の写真の通り、一つ一つのニュースに対して、懇切丁寧にその勉強方法が記載されています。
勿論、必ずしもこの方法に従う必要はありません。
TOEIC L&R のスコアアップが目的の人は、また別の方法が適していると思いますし、純粋に国際知識をCNNを通じて身に付けたいと言う人は別のアプローチがあって然るべきです。
何が何でも教材の推奨する学習アプローチに従わなくてはならないと言うのは間違っていると思います。
さて、次回の記事では「実践編」「強化編」を実際に使用してみた感想をまとめたいと思います。更には、この教材を使って、TOEICリスニングアップに繋がるか否かも検証してみたいと思います。