海外に1年半駐在して気付いた、日本人の「英語に対するハードルの高さ」

海外に1年半駐在して気付いた、日本人の「英語に対するハードルの高さ」

海外駐在してから1年半が経ちました。

それまで海外出張を何度も経験していましたが、やっぱりそれとは全然違くて。

英語に対する考え方・見方もかなり変わってきました。

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既に多くの日本人は英語がペラペラである

海外に住んでから英語に対して様々なことを感じてきましたが、最も強く思うのはコレ。

 

英語が苦手だとされている日本人、実は既にペラペラ説

 

インドネシア人のみならずアジア人が主にそうなんですけど、採用面接で「英語は話せますか?」と尋ねると、

「はい!話せます!」

と堂々と答えます。

 

ただ、その後、英語でコミュニケーションをとっていくと、我々が何を話しているか理解できていないし、口から出てくる言葉も辿々しく、全く理にかなっていない会話になることが大多数です。

(この場合、文法ミスとか単語ミスはどうでもよし。聞かれたことに対して英語でロジカルに返せれば良い)

従って、「(英語を) 話せます!」なんてのは、正直「嘘じゃん」って思うんですよね。

 

 

でも、それでも。

インドネシア人もそうですし、そもそもアジアの人って、皆口を揃えて「英語できます!」って自信満々に言うんです。

採用面接ですので、自分を大きく見せて採用に繋げたいのでしょうが、それにしてもです。

 

我々日本人からしたら有り得ないでしょう。

「TOEIC 900点持っているけど、全然話せないから人前で英語話せますなんて言えないしな・・・」

これが我々日本人の感覚だと思います。

大変謙虚慎ましい、日本人ならではの発想です。

 

 

・・・ですが。

 

 

ちょっとハードルを高く上げ過ぎではないでしょうか。

インドネシア人のそれと同じ高さにしろとは思いませんし、さすがにそれは止めた方がいいと思います(嘘に近いので)。

しかし、日本人が考える「英語ができるハードル」の高さは世界的に見ても高い方ですよ。絶対に。

 

若干、ハードルを低くして、「私は英語が話せます」と堂々と言ってしまってもいいのではないでしょうか。

英語が苦手だとされている日本人ですが、実は既に使いこなせる人ばかりだと思うのです。

それはリスニングも、リーディングも、スピーキングも、ライティングもね。

 

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日本人の英語に対するハードルが高い理由

何故日本人の英語に対するハードルは高くなってしまったのでしょうか。

島国で国交が少なかったから、日本語と英語の構造がかけ離れているから、など歴史的な背景や言語学の観点など様々だと思いますが、私が強く感じるのはコレ。

 

 

英語・英会話ビジネス市場による煽り

 

 

過去にこちらの記事で紹介しましたが、日本の「英語・英会話ビジネス市場」には、日本人の英語ハードルを高くする煽りが数多く存在するんですよ。

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こういった本が日本で蔓延してしまった結果、

 

「ネイティブとは全然レベルが違うし、とても英語を話せるなんて言えないな・・・」

「本当にこの表現があっているかどうか心配だから、人前で英語なんて喋れない・・・」

「ネイティブに完全に理解してもらうまで英語を話せるとは言えないよな・・・」

 

と感じる日本人が増えてしまったのではないでしょうか。

加えて先述の「日本人特有の謙虚さ」が相まって事態を助長させてしまったのではと思います。

 

ちなみに駐在員でも、「いやいや!私は英語全然ダメなので!」という人は大勢います。

ただ、こういう人はガチで英語がダメです。

会話において単語も出てきませんし、文法なんてもってのほか。

 

日本で働いている日本人とは異なり、英語がある程度使いこなせる人であれば、

「まぁ、英語はねぇ。それなりにできますよ」

と、若干の謙虚さを保ちながらも、言葉通り英語は使いこなせる人が圧倒的に多い印象です。

 

従いまして、同じ日本人でも海外に出れば考え方は変わるんです。

もしくは、海外だからそういった類の発言ができるということかな。

 

日本で同じ発言をしたら、

「うわっ、何アイツ・・・自分で英語できるだって・・・おもいっきり日本語英語のくせに・・・」

って言われそうですもん。

 

で、なぜこんな陰口を叩く人がいるのかというと、私が思うのは前述と同じ。

「英語・英会話ビジネス市場による煽り」ですよ。

この業界からしたら、「いつまでも英語コンプレックスを持つ日本人」でいて欲しいわけで。

 

この記事で私が述べているような、「もう自分は英語できるから勉強しなくていいや!」なんて人が大勢産まれてしまったら市場規模がグンと下がりますからね。

「英語・英会話ビジネス市場」からしたら継続的に煽り続けなくてはならないのです。

 

保険のおばちゃんと同じですよ。

「自分に何かあった時のお金って大丈夫?」と不安を煽ってから営業トークがスタートするじゃないですか。

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周りに笑われてもいい

こんなことを書くのは駐在1年半の自分だからであって、駐在生活3年目くらいになったら真逆のことを書いたりするかもしれません。

そんな現時点の私の思いはコレです。

 

「英語コンプレックスを持つ日本人は、少しだけそのハードルを下げてみよう」

 

「既に英語を話せるのだから、自分に自信を持とう!」とかも声を上げて言いたいんですけど、多分無理です。響かない。現実味がない。

それよりは、「英語ができる」のハードルを下げてみることの方が意味がありそうな気がしまして。

 

そしてもう一つ大事なのがこちら。

 

「同時に、人の英語を認めよう」

 

あなたが他人の英語力を認めない限り、他人があなたの英語力を認めてくれることはないでしょう。

まずは他人に笑われてもいいので、英語のハードルを下げて自分が英語を話せると認識し、同時に人の英語力も認める。

 

海外で1年半働き、生活の半分以上を英語で過ごしてみた結果、こんな考えが日本人の間で広まればいいなと感じるようになりました。