「TOEIC L&Rのリスニング問題」を聞き取れたとしても、実際にネイティブが喋る英語になるとサッパリ分からないことがあります。
この差を埋めきれない人の共通点に関しての考察です。
完結している文章に慣れてしまっている
最近ではTOEIC L&Rの参考書、更には英検・TOEFLなどの英語試験の教材が山のように市場に流通していますよね。
これらの教材に収録されている英語って、全てきちんと完結している文章じゃないですか。
主語があって、動詞があって、目的語があって・・・と。
でもですね、日常英会話、ビジネス英会話で英語を聴き取る時って、全然文章としては完結してなかったりするんですよ。
勿論、きちんとした文章で常に話す人もいるでしょうけど、”well, it ‘s gonna be … must be my homework for … ” みたいな感じで、話している最中に会話の内容が変わるなんて普通にあるわけですからね。
日本語でもそうじゃないですか?
こういった不完全な文章って英語試験の教材には、まず含まれていません (英検の一次試験の最後の問題は、限りなく会話に近い問題が出ますけどね)。
リスニングに触れる機会が英語試験しかない人にとっては、こういった生きた英会話に触れる機会が殆ど無いので仕方ないと言えばそうなんですけどね・・・。
私の周りにいる人の共通点の一つ目はこれです。そして、こういう人たちって、学校の成績は普通に良い人だったりするんですよね。
丁寧なリズム・アクセントに慣れてしまっている
これまた同じような内容ではあるんですが、文法でなく「発音」の方です。
アメリカ英語・イギリス英語・カナダ英語・オーストラリア英語が登場するTOEIC L&Rテストですが、その発声リズム・発音のアクセントはとても綺麗でしっかりしています。
ま、試験ならば当たり前って感じですけどね。
勿論、それぞれの国の独特な発音はあるにしましても、決して間違ってはいないわけですよ。
でもですね、ネイティブと話す時には、あそこまで丁寧に話してくれる人はいないわけです。
で、「英語のリスニングがさっぱり」って人は、こういったテスト英語に慣れすぎてしまっているのではないかと思うのです。
逆はいけるんですけどね。日ごろからおかしなリズム・アクセントに耳が慣れている人が、丁寧なリズム・アクセントを聞くパターンなら。ある種の高山トレーニングになってるわけですからね。
完璧主義者
最後は 前述の2つの特徴をもった人の本質的なことだと思うんですが、こういう人って意外と完璧主義者では無いかと思うんですよ。
つまり、聞こえてきた英語に対して、頭から英単語を「一言一句聞き逃さまい!」って言うスタンスで臨もうとする人。
勿論、正確に英単語・表現を聴き取ろうとするスタンスは必要だとは思いますが、それよりも全体の内容を把握するようなスタンスで臨んだ方がリスニングスキルって向上するような気がするんです。
そういった意味では、発音とか単語とかもそこまでキチキチっとせずに、80点くらいを目指す感じで英語を聴き取れば良いと思っちゃうんですよね・・・。
特に、ディクテーションを勉強し始めちゃうと、比較的完璧主義者になってしまう可能性が高いとも思います。そもそもディクテーションって言わば完璧を目指す勉強方法ですからね。
さてさて、表面的なことだけでしたが、リスニングがさっぱり分からない人の原因を考えてみました。
勿論、その他の理由として「語彙不足」「文法不理解」「発音間違い」「妄想力不足」なんてのも考えられます。まぁその辺のメジャーな理由は周知の事実ですから、それ以外のやもすると「ドキッ」とするようなことだけ書いてみました。
もし、あなたに該当することがあればちょっと立ち止まって考え直してみては如何でしょうか。