以前より気になってなっていた「NHKテレビ しごとの基礎英語」を買ってみました。
NHKの教材は過去に「実践ビジネス英語」を使って以来ですね。
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仕事での英会話力アップはもちろん、TOEICやTOEIC SWのスコアアップにも効果がありそうな教材ですので、実際に使用してみた感想を全2回にまとめたいと思います。
「NHKテレビ しごとの基礎英語」の感想・レビュー① (この記事)
「NHKテレビ しごとの基礎英語」の概要
ではまず基本的な情報からまとめてみましょう。以下のようになると思います。
名 称 : NHKテレビ しごとの基礎英語 Season 3
媒 体 : テキスト (or Kindle) + テレビでの視聴
サ イ ズ : 縦 25.9cm x 幅 18.3cm x 厚み 0.5cm
付 属 品 : なし
出 版 元 : NHK出版
価 格 : JPY514 – (税込)
ページ数 : 97page (広告ページ含)
対 象 者 : TOEIC 350点以上、TOEIC SW 150点以上、仕事で英語を使う必要がある英語初心者 (Ko所感)
目標レベル : TOEIC 800点、TOEIC S 150点
内 容 : ビジネスシーンで使えるフレーズを取り上げ、解説、模範例、関連表現、文法などを10分間テレビで学び、その後テキストで復習する。
視 聴 : 可 (キーフレーズ) <http://gogakuru.com/english/phrase/program/203_しごとの基礎英語.html?&orderPhrase=0&layoutPhrase=0&perPage=10>
厚さ 0.5cm!!
最高です。
仕事用バッグに入れても快適。最近はページ数が多くて分厚いものが多かったので、その快適さは際立ちます。
なお、上記の基本情報には含めませんでしたが、当該プログラムには放送日が決められています。
基本はこんな感じ。
毎週月曜日 22:50〜23:00
毎週火曜日 22:50〜23:00
毎週水曜日 22:50〜23:00
毎週木曜日 22:50〜23:00
…と言うことで、金曜日はありません。
ビジネスマンは毎週金曜日は飲み会があるってことで意図的に金曜日を外してくれているのでしょう。
加えて、平日の放送を見逃した人用に再放送もしてくれます。
<再放送スケジュール>
翌週の月曜日 10:15〜10:25
翌週の火曜日 10:15〜10:25
翌週の水曜日 10:15〜10:25
翌週の木曜日 10:15〜10:25
はい、なんともありがたいですね。
ただ、9時-5時で働いているビジネスマンにとっては午前中の10時にテレビを視聴できる環境にいるというのはかなり難しいのでは・・・と思ってしまいますが。
さらに。さらに際再放送もあるのです。こんな感じ。
翌週の月曜日 25:00〜25:40 (4回分を一気に放送)
いやー、すごい。
この時間にまとめて放送してくれるのはありがたいですね。
(深夜ガラガラのところに適当に放送しているだけかもしれませんが)
また、動画でも触れていますが、NHK出版としては この教材の難易度を「B1 : 社会生活での身近な話題について理解し、自分の意思とその理由を簡単に説明できる」としています。
ちなみに、この難易度設定はNHKが行ったものではなく、CEFR(= ヨーロッパ言語共通参照枠)に基づいたレベル設定だそうですよ。
「NHKテレビ しごとの基礎英語」でできること・できないこと
さて、それでは次に「NHKテレビ しごとの基礎英語」でできることとできないことについて整理してみましょう。
完全に独断と偏見で書いたらこんな感じになります。
<「NHKテレビ しごとの基礎英語」でできること>
・ TOEIC Listeningで出てくる、アメリカ英語・イギリス英語・カナダ英語・オーストラリア英語を聞くことができる。
・ 明日、仕事で使えるフレーズを具体的なシチュエーションを交えて学ぶことができる。
・ TOEIC Speakingテストのトレーニングとなる。
・ 毎日 (4回/週ですけど)、英語を話す習慣をつけることができる。
・ ビジネス英語で使用する英単語・熟語を知ることができる。
・ TOEIC Listening テストのトレーニングとなる。
・ (仕事で英語を使わない人にとっては) ビジネスシーンでどういった英語が使われているのかを知ることができる。
・ 英語で意思表現を行い、それに関する理由を説明するトレーニングを行うことができる。
・・・ふーっ。結構出ましたね。
結構、良いことがいっぱい出ました。
色々と学ぶことができる教材ですが、この番組はAkiさんが最も成長するプログラムですね。
我々の理想はあの立ち位置に居座ることです。
でも、それは出来ないので自分を当てはめるしかないですな。
さて、では「NHKテレビ しごとの基礎英語」でできないことは何でしょうか。
<「NHKテレビ しごとの基礎英語」でできないこと>
・ 本当の意味での基礎英語 (文法、単語など)を学ぶことはできない。
・ 必ずしも自分が置かれている環境と同じようなシチュエーションではないので、再現性があるとは言えない。
・ ルース・マリー・ジャーマンさんの解説をあまり聞くことはできない。
・・・ま、こんなとこでしょうか。
最後のやつについては、見てて思ったんですけど、あの日本人の先生って不要な気がするんですよね。
つまり、ルース・マリー・ジャーマンさんがその役をこなせると思うんです。
ルーシーさんの経歴 ↓
・・・ね?
ネイティブで日本語も堪能であり、何よりも28年間日本で仕事をしていることから、「しごとの基礎英語」に精通していると思うんですよ。
他方、講師の日本人先生は「言語学者」です。
Akiさんの回答に対して、ルース・マリー・ジャーマンさんではなく、この言語学者の方が解答・解説をしているのに非常に違和感を感じます。
「この人は、こういうビジネスシーンに立ち会ったことがあるのかなぁ・・・?」と思わずにはいられません。
結果的に、発言の説得力が薄れる。
こう感じているのは私だけではないはず。
英文法の解説時にはまぁ必要なのかな?とも思えますが、そもそもスピーキングのトレーニングをする時には文法とかを気にしてはいけませんしね。
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それで言うと、ホラン千秋さんの立ち位置も微妙な時があります。
生徒役のポジションの時もあれば、上から目線でAkiさんをレクチャーしたり・・・と。
Akiさんの英語を採点する側にいるので、基本的には先生役・アドバイス役なんでしょうけども。
「NHKテレビ しごとの基礎英語」の使い方
さて、「NHKテレビ しごとの基礎英語」の使い方ですが、一番最初に申し上げたいのはですね・・・。
「テキストは要らない」ってことかな・・・。
いやまぁ、復習をする意味では必要なのかもしれませんけど、スピーディーな10分のプログラムの中でテキストをジロジロと見ながら勉強することは難しいですし、「テキストがあるから適当に聞いていればいいや」ってスタンスになってしまうと身も蓋もないと思うのです。
テキスト自体はあれば使い道がありますが、私は無くても十分に英語を喋る疑似体験ができると考えます。
さて、改めてですが「NHKテレビ しごとの基礎英語」の基本的な使い方はこんな感じです。テキストにも書いてあります。
1. その日のキーフレーズを考える。
2. キーフレーズを喋る。
3. 模範解答を読み、理解する。
4. 自分の辞書に入れるべく、暗記する。
5. 翌朝、(多少のアレンジは加えた上で)自分の言葉として使ってみる。
6. そのキーフレーズが自分のものとなる。
・・・うーん、すごいね。
これが週4回あるわけですから、続けていたら一ヶ月で16個のフレーズがものになるっっていう。
まぁ実際にはそんなに上手くはいかないと思いますので、一ヶ月で5個くらいのフレーズを自分の辞書に加えることが出来たら万々歳でしょう。
でもまぁこの教材の醍醐味は、やっぱりAkiさんと一緒に英会話スキルの成長プロセスを体験できることですよね。
英語に対してアレルギーを持っている人にとっては、「英語で失敗するのは恥ずかしいから勉強もしない」とか「今から英語を始めるのは遅いんじゃないかな・・・」とかって不安を常に持ち合わせている人もいると思います。
従って、自分と同じようなレベルの一緒に勉強を始められるような存在が非常に心強くなるんですよね。
その存在となってくれるのがAkiさんです。
通常のTOEICや英検の教材・参考書ですと、だいたい「TOEIC満点講師」とか「英検1級保持者」とかが先生役になり、勉強する側は劣等感を感じざるを得ない状況で勉強をしなくてはなりません。
でもこの「NHKテレビ しごとの基礎英語」には同士がいます。
この点が多くの教材・参考書とは一線を画すところではないでしょうか。
さて、次の記事では「NHKテレビ しごとの基礎英語」をおすすめな人・おすすめでない人についてや、「NHKテレビ しごとの基礎英語」の解答・解説の質なんかについて感想を綴っていきたいと思います。
「NHKテレビ しごとの基礎英語」の感想・レビュー① (この記事)
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