私がTOEIC L&Rを勉強し始めた頃の最初の目標は、900点オーバーでした。
すき間時間をめいっぱい利用して何とか5点でも多くスコアを伸ばすことに時間とお金を掛け、毎日死に物狂いで勉強したのを覚えています。
結果、無事900点を超えることが出来たのですが、今思い返しますと 900点を取る上で必要ではない勉強・要素もあったなぁ~と感じることもあります。
今回はTOEIC L&R 900点取る上で不要なことに6つにまとめてみました。
【不要なこと 1】ハイレベルな英単語の暗記
私がTOEIC L&Rの勉強に着手した時は、ちょうど英検1級に合格した直後でしたので、「TOEICのハイスコアを取るには、英検1級レベルの単熟語を引き続き覚えていといけないはずだ!」と勝手に決めつけていましたが、全くそんなことはありませんでした。
「ハイレベル」の定義が難しいのですが、いわゆる英検1級に登場するような「ネイティブでも滅多に使用しない英単語」って感じですかね。
こんな言い方をしてしまうと「TOEIC L&Rに出題される単熟語は難しくないとでも?」と言われてしまうかも知れませんが、英検1級レベルと比較するのでなく、Biz 英語として使用する場面を考えたとしても、TOEIC L&Rで出題される単語は難しくはありません。
簡単とは申しませんが、一定期間、集中的に暗記をすれば身につくような単語が中心となっていると思います。
従いまして、TOEIC L&R 900点オーバーをするに当たって、難易度の高い単語の暗記は不要だと考えます。
「TOEIC L&R 900点」という響きから、「難解単語の暗記」を連想してしまい、勉強自体を諦めてしまう人がいるとそれはちょっと勿体ないですね。
もっと言ってしまうと、登場する単語を全て暗記する必要はありません。
日本語と同じで、意味を知らない単熟語と出会っても、前後の文脈やスペルから、ある程度想像するスキルを身に付ければ良いだけです。
【不要なこと 2】一言一句聞き漏らさないレベルのリスニングスキル
TOEIC L&R のパート 3 & 4 は、リスニングセクションの中でも難易度の高いパートと扱われていますが、決して一言一句を理解しなくては900点が取れないと言う訳ではありません。
そもそもリスニングセクションは、5問程度間違えても 満点 (= 495点) レベルを取ることが出来ますので、リーディングセクションと比較しても間違えていい数が多い設定となっています。
このことを除いたとしても、「リスニングで正答を導き出す為には、話している内容を全て聴き取らないとダメなんだ!」という考えは私の間違いでした。
TOEIC リスニングで活用出来る「テクニック」もありますし、全てが聴き取れなくとも全体の輪郭・どんな会話になっているかということを理解出来れば正答を導き出せるんです。
厳密に言うと、英語には消失音がありますので、そもそも台本どおり全て話されているわけではないですし。
参考書や問題集を解いている段階で、繰り返し問題文を聴いて全ての単語を聴き取れるようトレーニングする人も多いと思いますが、誤解を恐れずに言ってしまうと、時間の無駄です。
我々社会人は時間が限られているのです。
変に完璧主義者になってしまうことは、TOEIC L&R 900点を取る上では不要であると考えます。
【不要なこと 3】過度な詰め込み勉強
一夜漬けは論外ですが、TOEIC L&R 900点オーバーを狙う上で「1日6時間の勉強」とかって、いらないと思います。
・・・いやまぁ、勉強出来ればそれはそれに越したことはないのですが、忙しい社会人が無理くり時間を確保してまで勉強をしなくても・・・というニュアンスです。
言いかえると、10分~30分くらいのすき間時間を利用すれば充分に900点オーバー出来るってことですかね。
これが英検1級とかTOEFL 100点オーバーとかになりますと事情はまた違ってくると思いますが、ことTOEIC L&R なら大丈夫かと。
なんとも感覚的な言い方で恐縮ですが、多くの勉強方法や攻略法が確立されていますので、過度な詰め込み勉強をせずとも900点オーバーは充分に可能であると信じています。
さすがに昨今では、この発想を持つ人は少なくなっていると察しますが、危険なのは「過去に詰め込み勉強で成功経験を持ってしまっている人」ですね。
わかりやすい例が、大学受験にて詰め込み勉強を行い、結果を出した社会人です。
「勉強とは詰め込み教育だ!」と勘違いしていること必須です。
無理やり詰め込まなくてもゴールを達成できる試験は世の中にいくらでもありますよ。
【不要なこと 4】ビジネス英語の勉強
これも私の大きな勘違いです。
TOEIC L&Rの参考書とは別に「英文メールの書き方」とか「英文契約書の読み方」とかって言う勉強をしなくてはならないと思っていました。
・・・と言いつつも、これらも勉強出来ればそれはそれで良いのでしょうが、不要だと思います。
TOEIC L&R 900点を取るとはまた別の次元の話ですし、TOEIC L&R の勉強をしている中で、ある程度のビジネス英語に触れることが出来ます。
「TOEIC = Biz 英語試験」と捉えている人が多いと思いますが、実際に仕事で英語を使用しているヤツから言わせて頂きますと、そこまでどっぷりビジネス英語の試験という感じはしません。
従いまして、TOEIC L&R 900点を取る上で、改めて「ビジネス英語」の勉強をすることは不要だと思います。
既にTOEIC L&Rの受験経験がある人や社会人にとってはごくごく当たり前の話なのですが、学生などにこの傾向が多く見られます。
【不要なこと 5】リスニングとリーディングの勉強比率
既に少し触れましたが、戦略的にTOEIC L&R 900点を狙うのであれば、リスニングスコアとリーディングスコアのバランスを考えるべきです。
理想は リスニング450点・リーディング450点なのでしょうが、圧倒的にリスニングの方が点数を稼ぎ易い為、現実的には 「リスニング480点・リーディング420点」。これくらいがいいのではないでしょうか。
となりますと、リーディングに勉強時間を費やすよりも、リスニングに力を入れるべきなのは明らかです。
総合的な英語力をアップさせる上ではどうかと思いますが、「是が非でもTOEIC L&R 900点を!」と考えている人は、リスニングとリーディングを同じくらい勉強することは不要です。
但し、当然といえば当然ですが、リスニングとリーディングには相関があります。
英文を読むトレーニングを行えば、その分単語や文法の理解が深まり、それをそのままリスニングに活かすことができます。
リーディングを勉強している時間も、英語を勉強している時間であることに変わりはないのでご心配なく。
【不要なこと 6】精読力を磨く
主にリーディングの話ですが、TOEIC L&R の世界では「じっくり文章を読めば内容を理解出来るスキル」は通じません。
英文の精読スキルも世間一般的には非常に大事な要素ではあるのですが、それよりも速読力・情報処理スキルをより強く重んじるべきです。
別の言い方をすると、TOEIC L&R対策としてハリーポッターの英語版を読んでも効果は薄いのと同じです。
それよりは短い新聞記事などを1分以内で読み、内容を理解出来るスキルの方がよっぽどスコアに直結します。
TOEIC L&R 900点を取るのに精読力を磨いたところで その効果は薄いと思います。
ということで、「TOEIC L&R 900点を取るために不要なこと」を6つ羅列してみました。
TOEIC L&R を勉強するに当たり、極力余計な作業・非効率な勉強を避けたいと思っている人も大勢いらっしゃると思いますので、このようなまとめを今後も継続的にご紹介していきたいと思います。
スキマ時間を制するものは、全国を制するかもしれません。